皆さんは「命令網羅」「分岐網羅」「条件網羅 」といった用語をご存知でしょうか?
普段の会話の中で使われることはほとんどありませんが、ITの世界では、よく出てくる言葉です。
そこでこの記事では、「命令網羅」と「分岐網羅」と「条件網羅 」の違いを分かりやすく説明していきます。
「命令網羅」とは?
「めいれいもうら」と読む「命令網羅」は、ソフトウェアテストに関する網羅性の水準のしている一種で「テストの対象となるプログラムに含まれる全ての命令を必ず度は実行すること」という意味を持つ用語です。
「命令網羅」の例文
「命令網羅」の例文としては以下のようなものが挙げられます。
・『命令網羅でチェックしてみる』
・『命令網羅でテストしてみよう』
「分岐網羅」とは?
「ぶんきもうら」という読み方になる「分岐網」もソフトウェアテストに関する網羅性の水準の1つ。
「テストしたいプログラムの中にあるに条件の分岐について、全分岐を最低でも1回は必ず実行すること」という意味があります。
また、全分岐の中でテストされた分岐の割合を「分岐網羅率」と言っています。
「分岐網羅」の例文
「分岐網羅」の例文は以下の通りです。
・『分岐網羅は処理が枝分かれした時のときの行き先を確認すること』
・『分岐網羅の基準は?』
「条件網羅」とは
「条件網羅」とは「じょうけんもうら」という読み方をしますが、これもまたソフトウェアテストの網羅性の水準の1つです。
意味としては「対象プログラムの中の条件分岐について、1つひとつの条件が正しいか誤っている場合を1度は含む」ということを指しています。
「条件網羅」の例文
条件網羅」の例文は次の通り。
・『条件網羅とは、ソフトウェアテストにおける網羅性の水準の1つ』
・『複合条件網羅基準を用いてテストを行う』
「命令網羅」と「分岐網羅」と「条件網羅 」の違い
ここで「命令網羅」「分岐網羅」「条件網羅 」の違いを見てみましょう。
プログラムのテストでは、プログラムの内部構造フォーカスした「ホワイトボックステスト」というものがあります。
このテストを行う時に「命令網羅(処理網羅)」、「分岐網羅」、「条件網羅」の何れの観点からテストをします。
このテストでの「命令網羅」は「全ての命令を最低でも1回以上は実行するテスト」のことを指しており、「分岐網羅」は判定条件の観点で「その真偽の妥当性を1回以上実行するテスト」を意味しています。
また、「条件網羅」は判定条件がいくつか複数存在している時に、「各々の条件が真か偽ケースを組み合わせてテストすること」を意味しているのです。
まとめ
今回は「命令網羅」と「分岐網羅」と「条件網羅 」の違いについて説明してきました。
かなり難しい説明になりましたが、システムエンジニアの方などIT業界で仕事をしている人においては、知っておくべき用語。
これからこの業界を目指して就活されるのであれば、是非ともチェックしておきたいものです。