「腑に落ちる」と「納得」の違いとは?分かりやすく解釈

「腑に落ちる」と「納得」の違い生活・教育

この記事では、「腑に落ちる」「納得」の違いを分かりやすく説明していきます。

「腑に落ちる」とは?

ある事柄を十分に理解して承知をするという意味です。

十分に意味や内容をのみ込むことができていることをいいます。

娘がいつもイライラしていたとします。

娘は今14歳で思春期です。

この娘の親は「なぜ、いつもイライラしているのだろう」と疑問に思っており、そのことをママ友に相談しました。

すると、ママ友は「うちの子もそうよ。

思春期はイライラしやすいのでしょうね」
と返事をくれました。

14歳くらいの子どもは、親に反抗的な態度をとることが珍しくありません。

それを聞いた親は、「ああ、なるほどね」と理解をしました。

娘がイライラしているという事柄について、十分に意味をのみ込むことができたのです。

この言葉は、こういったことを意味します。


「腑に落ちる」の使い方

意味や内容を十分に理解して承知することを指して使用します。

何となく理解できたという、あいまいなときには使用しません。


「納得」とは?

他人の考えや行動などの意味や内容を十分にのみ込んでで承知するという意味です。

ある店の前に長蛇の列ができていたとします。

列に並んでいる人に話を聞くと、この店の料理が非常においしくて並んででも食べたいのだといいます。

話を聞いたときには「そんなものかな」としか思いませんでした。

どのような味なのか興味があったので並んで食べてみたところ、話に聞いていた通り非常においしいです。

これなら並んででも食べたいと思います。

列に長時間並ぶのは大変なことですが、それでも食べたいという気持ちを理解できました。

この場合は「この味なら列に並ぶのも納得できる」などといいます。

道を歩いていたら、サンタの格好をしている人がいたとします。

なぜサンタの格好をしているのか疑問です。

クリスマスが近くても、サンタの格好で道を歩くことはないでしょう。

話を聞いてみたところ、これからサンタイベントがあるのだといいます。

イベント会場の近くで着替えをして、会場に向かっているところなのだそうです。

話を聞いた側は、だからこの格好なのかと「納得」できました。

「納得」の使い方

他人の考えや行動などを十分に理解するという意味で使用をします。

理解の程度があいまいな場合には使用しません。

「腑に落ちる」と「納得」の違い

2つの言葉の意味はほぼ同じです。

後者の方が広く使われています。

また、後に否定の語が伴う場合は後者を使います。

「腑に落ちる」の例文

・『説明を聞いて腑に落ちる』
・『状況を実際に見て腑に落ちる』
・『腑に落ちるものがある』
・『彼の言うことは腑に落ちる』

「納得」の例文

・『納得できない』
・『プロも納得の味』
・『この価格に納得できる』
・『納得がいく作品を作りあげる』

まとめ

2つの言葉の意味はほぼ同じです。

違いは使い方で、否定の語を伴う場合は「納得」を使用します。