「哀願」と「嘆願」の違いとは?分かりやすく解釈

「哀願」と「嘆願」の違い生活・教育

この記事では、「哀願」「嘆願」の違いを分かりやすく説明していきます。

「哀願」とは?

哀願とは、あいがんという読み方をする言葉です。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、切なくて胸が詰まるやかわいそうに思うといった意味の哀の文字に、ねがいといった意味がある願の文字を加える事で完成した言葉となっています。

以上の事から哀願は、相手の同情心に訴えながらひたすら頼む事を表すのです。


「哀願」の使い方

哀願は、事情を述べながら相手の同情を引く事でお願いする事に対して使われる言葉となっています。

基本的に実現や達成が困難と思える時に、相手に頼み込んで救いを求めるといった際に使用される事が多いです。

要するに必死にお願いする事により、相手の同情心を引くといった意味で使われる言葉となっています。


「嘆願」とは?

嘆願は、たんがんという読み方をすべき言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事ですが、なげくとか溜息をつくといった意味を持っている嘆の漢字に、請い求めるといった意味を所有している願の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ嘆願は、事情を詳細に述べて頼み込む事を示すのです。

「嘆願」の使い方

嘆願は、経緯とか事情を詳しく話す事で熱心にお願いをする、という意味に用いられる言葉となっています。

更に実現が困難とされている事に対して、使用される事が多いです。

そのため立場が上だったり決定権を持つ相手に対して、事情を説明する事で何とか頼みを受け入れて貰おうとお願いするという意味になります。

何とか頼み事を受け入れ実現して貰いたい、という必死な意味を含んだ言葉として用いられる事が多いため、頼む側は切羽詰まっている状況だったりする事が少なくありません。

「哀願」と「嘆願」の違い

哀願と嘆願の文字表記を並べて見比べれば、直ぐに最初の漢字が哀と嘆という違いがある事に気付く事が可能です。

所がその後に続くには同じ願の漢字であり、しかもどちらも頼み込むといった似た意味合いを持っている点がややこしかったりします。

とはいえ最初の漢字が違う事により、意味に違いを見付ける事も可能です。

まず哀願は、事情を述べつつ相手の同情心に訴えて必死に頼むという意味を表します。

一方の嘆願は、詳細な事情を述べる等して、熱心にお願いする事を示すのです。

「哀願」の例文

・『別れるという事態を回避すべく、彼女は涙を浮かべながら考え直す様に哀願して来ました』

「嘆願」の例文

・『彼は劣悪な労働環境を改善するために、会社に嘆願書を提出したのです』

まとめ

2つの言葉は、どちらも2文字目に願の文字が使われており、更に共にお願いをする、という意味を持つ言葉となっています。

ですが最初の文字が違う事で、お願いをする際のニュアンスに違いを見出す事が可能です。

ちなみに哀願は、相手の同情を引こうと必死にお願いする、といった意味に使われる言葉となっています。

対する嘆願は、詳細に事情を説明する等して熱心なお願いをする事に対して、用いられる言葉です。