「初見」と「所見」の違いとは?分かりやすく解釈

「初見」と「所見」の違い生活・教育

「初見」「所見」はどちらも「しょけん」と読む言葉ですが、意味が異なるため使い分ける必要があります。

この記事では、「初見」「所見」の違いを分かりやすく説明していきます。

「初見」とは?

「初見」「初めて見る」と書きますが、「初めて何かを見ること」あるいは「初めて会うこと」「初対面」といった意味を持ち合わせています。

また、「特定の楽譜を初めて見て間を置かずに演奏したり歌ったりすること」という意味で使用されることもあります。


「所見」とは?

「所見」「目にした事柄」「何かを見て考えた結果導き出された考えや判断」を意味するほか、「ある特定の事柄に関する意見や見解」といった意味もあります。

「所見」「場所を見る」と書きますが、「所」には「局面」「事柄」「内容」などの意味も含まれています。


「初見」と「所見」の違い

「初見」「所見」は読み方や字面が似ていますが、それぞれが持つ意味合いに違いがあります。

「初見」「初めて何かを目にすること」「初めて誰かに会うこと」、もしくは「楽譜を初めて見てたちどころに演奏したり歌ったりすること」などの意味があります。

一方、「所見」「目にした事柄」「何かを見て考えた結果導き出された判断や意見」「特定の事柄に対する考えや見解」といった意味合いを持っています。

「初見」の例文

「初見」は何かを初めて目にしたり、誰かに初めて対面したりする場面で使用されており、「初見の~」「初見では」といった使われ方をしています。

また、音楽分野において「初めて楽譜を見てすぐに演奏したり歌ったりすること」という意味で用いられることもあります。

・『論文の執筆にあたり、初見の文献に片っ端から目を通していった』
・『彼女は物怖じしない性格なので、初見の人とも堂々と話せる』
・『話題の映画を見たが、初見ではストーリーの全貌が分かりにくいと思った』
・『音楽家たちは、マイナーといわれている交響曲を初見で見事に演奏した』

「所見」の例文

「所見」は、何かを見て考察したうえで判断や意見をくだすような状況、あるいは特定の事柄に対する考えや意見を述べる場面で使用されています。

主に医療分野やビジネス分野で用いられ、「所見が認められる」「所見を述べる」「所見では」などの用法があります。

また、教育分野では通知表に教師が記入するスペースのことを「所見欄」と呼びます。

・『胃が痛むので検査を受けたが、心配な所見は認められないと診断された』
・『上司からプレゼンに関する感想を求められ、当方の所見を述べた』
・『わたしの所見では、A商品の発注数を見直すべきだと考える』
・『通知表を見る際は学業の成績だけでなく、子どもの普段の様子が垣間見られる所見欄をよく読むことも重要だ』

まとめ

「初見」「所見」は読み方が同じですが、それぞれが持つ意味合いや使用する状況に違いがあることが分かります。

両者の正しい意味や使い方を学んで、シチュエーションに応じて使い分けましょう。

ぜひ国語力アップの参考にしてください。