「暑気払い」と「納涼会」の違いとは?分かりやすく解釈

「暑気払い」と「納涼会」の違い生活・教育

いも納涼会も夏の暑い時期に行うものです。

暑気払いと納涼会にはどんな違いがあるのかを紹介します。

暑気払いとは?

暑気払いとはその名前の通り、暑さを打ち払うために行うものです。

暑気払いといって宴会などが催されることが多いですが、元々は冷たい物を食べたり体を冷やす効果のある食べ物を食べたりして体の熱を取り除く行為を指していました。

スイカやキュウリ等は水分が多く、体を冷やす効果のある夏野菜です。

また、ゴーヤやカボチャ等ウリ科の野菜も体を冷やす効果があります。

かき氷など冷たいものを食べても体は一気に冷えます。

ただし、体を冷やす食べ物や飲み物には冷たくないものもあります。

昔は薬湯などを飲んでいたともいわれています。

ビワやモモの葉には体を冷やす効果があるとされ、それを煎じたものが暑気払いのために売られていました。

冷麦やそうめん、甘酒なども暑気払いに用いられています。

それから食べ物だけではなく、行水のような体を直接水で冷やすことも暑気払いの一つでした。

暑気払いは暑さを打ち払うものなので、必ず夏に行うものというわけではありません。

暑いと感じた時に行えば、全て暑気払いになります。

ただし、近年は職場などで暑気払いといった場合には宴会や飲み会を指すことが多くなっています。


納涼会とは?

納涼会とは、夏の厳しい暑さを工夫して涼しく過ごしたり快適に過ごそうという目的で行われるものです。

納涼会のルーツは平安時代にまで遡ります。

その頃、日本では夏の時期に平安貴族が水辺で夕方の涼しい風にふかれ、夕涼みを行っていました。

その夕涼みが庶民にも広まり、納涼会へとつながっていったのです。

江戸時代になると、川に船を浮かべて夕涼みを行うことが流行しました。

それが納涼船として今も残っています。

夏の時期に行われる縁日や花火なども、納涼の一つでした。

納涼は夏の季語で、暑い夏の盛りに使う言葉とされます。

梅雨が明けてお盆の頃までが夏の暑い時期といえるでしょう。


暑気払いと納涼会の違い

暑気払いも納涼会も、暑い夏を乗り切るために行うことは共通しています。

その意味は微妙に異なっており、暑気払いは暑さを打ち払うためで納涼会は工夫して涼しさを味わったり快適に過ごしたりすることをいいます。

会社などで使われることが多いのは暑気払いの方になります。

それは暑気払いが宴会や飲み会といった意味で使われるようになったからです。

それに対して納涼会は、地域のお祭りなどで使われることが多くなっています。

使用できる時期にも違いがあり、暑気払いは基本的にいつでも使うことができます。

冬は寒いので使われることはないですが、暑いと感じれば本来は使っても問題ありません。

納涼会は夏の盛りの時期に使用する言葉です。

まとめ

暑気払いと納涼会は微妙に意味が異なっており、暑気払いは暑さを打ち払うためで納涼会は暑さを工夫してしのいで涼しさを感じるために行います。