この記事では、「聞き流す」と「受け流す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「聞き流す」とは?
聞いても心にとめないことです。
耳に音や声が入ってきても内容を気にしないことをいいます。
料理を作っているときに、子どもが話しかけてきたとします。
作っている方としては、料理に集中したいので、話しをじっくり聞きたくはありません。
それでも、子どもは話しかけてきます。
このようなとき、話しを聞いているふりをしていても、実際には内容を気にしていないことが珍しくありません。
「ふん、ふん」と相槌をしていても、内容は気にしていないのです。
ただ、声が耳に入っているだけです。
このような状態が「聞き流す」になります。
この行為は、自分に都合が悪いことを言われているときに行われることが多くあります。
たとえば、親に説教されるときです。
説教はできれば聞きたくないものです。
頻繁に説教されている人は「またか」と思って、しっかりと話を聞くことは少ないでしょう。
声は聞こえていても内容は気にしていないので「聞き流」していることになります。
「聞き流す」の使い方
音は聞こえていても、その内容は気にしていない場合に使用をします。
自分にとって都合が悪いことを言われるときに行われることが多いです。
「受け流す」とは?
「受け流す」には2つの意味があります。
一つは、切り込んできた刀を軽く受けて他にそらすです。
もう一つは、ほどよく対応をして相手の攻撃をかわすです。
軽んじた扱いをすることをいいます。
芸能人が記者に囲まれて質問攻めにされることがあります。
そのとき、きっちり答える人もいれば、適当な対応をする人もいます。
「受け流す」とは後者の態度です。
適当な対応をして、質問という攻撃をかわしています。
話を聞いていて、一応は対応をしているのですが、その対応の仕方が相手を軽んじているような場合をいいます。
「受け流す」の使い方
刀を軽く受けて他にそらす意味では、武術に関係する事柄で使用されています。
日常生活では、程よく対応をするという意味で使用されています。
「聞き流す」と「受け流す」の違い
前者の言葉は「聞」という漢字が使用されているように、音や声など耳から入ってくるものについて使用される言葉です。
音などが耳に入ってきていても、気にしないことを意味しています。
後者の言葉は、重要でないこととして扱う意味合いです。
程よい対応をして相手の攻撃をかわすことをいいます。
「聞き流す」の例文
・『妻の小言を聞き流す』
・『たいていのことは聞き流す』
・『適当に相槌をして聞き流す』
・『普段から聞き流す』
「受け流す」の例文
・『質問を受け流す』
・『笑って受け流す』
・『軽く受け流す』
・『そんなものは受け流すのがいい』
まとめ
流すという言葉が入っており、2つの言葉は意味が似ています。
しかし、「聞き流す」は声などを気にしない、「受け流す」は適度にあしらうという意味で、それぞれの言葉が指すことは違います。