天気予報でこのような表現がされることがあります。
「今日の東京は一日中小雨が降るでしょう。
朝晩は気温も下がり、都心でも雪がちらつくところもあるでしょう」という言い方ですが、ここで出てきた「都心」とは具体的にはどこのことなのでしょうか。
他にも「都下」や「都内」という言い方もありますが、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「都心」と「都内」と「都下」の違いを分かりやすく説明していきます。
「都心」とは?
「都心」とは一般的には「都市の中心」のことを示す言葉です。
しかし、関東において使用される場合のほとんどは「東京の中心のあたり」を指すものです。
使用されるシチェーションによってかなり範囲が変わりますが、明確に定義が示されることはありません。
慣習としては東京の首都機能が存在する千代田区や中央区か、そこに加えて人が多く訪れる新宿や渋谷などが含まれることが多いのですが、そのほかの地域に関しては非常に曖昧です。
東京以外の都市に関して使われる場合も「その都市の中心のエリア」と言う意味で、特に「新都心」と言う名称で使用されることが多い言葉です。
「都内」とは?
「都内」とは、文字通り「東京都の内部」の意味で、住所としての東京都に属する全てのエリアが全て範囲となります。
また、「バンコク都内」など、日本以外の国においても首都エリアのことを示す言葉として使用されることも稀にあります。
「都下」とは?
「都下」とは、「とか」と読み、正式には「東京都下」である「東京都の23区以外のエリア」のことを示す言葉です。
具体的には、八王子市、武蔵野市、三鷹市、多摩市、清瀬市などの「多摩地区」と呼ばれるエリアや、大島町、三宅村、新島村などの「島しょ」と呼ばれるエリアがあります。
ちなみに、町田市は都心からだと神奈川県の川崎市の向こうにあしますが、れっきとした東京都です。
「都心」と「都内」と「都下」の違い
「都心」と「都内」と「都下」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは「ある場所」を表す言葉ですが、そのエリアは全く違います。
前提として「都心」を「東京都心」だとしてエリアの違いを説明します。
まず、「都内」は「東京都全て」を表します。
そして、「都下」は「東京都23区以外の市町村」を示すもので、「都心」は「東京都の中心である中央区、千代田区、港区、新宿区あたり」を指す言葉です。
この中で、「都心」に関しては、明確な定義はなく、使用する人やシチェーションによって変わります。
例えばフジテレビで言及される「都心」には当然本社があるお台場が含まれますが、テレビ朝日で言う場合には六本木あたりのことを暗に示します。
まとめ
この記事では、「都心」と「都内」と「都下」の違いを説明してきました。
ここまで、説明してきたように、「都心」という言い方は「東京の都心」以外にもほかの都市の中心地のことを表すことがあります。
東京に住んでいる人は、「都心」が「東京都の中心」であることに、何の疑問も持っていないと思われますが、一般的な「都心」は「東京都の中心」ではなく、「都市の中心」という意味なのです。
このように東京だけを特別視している言葉は「警視庁」などたくさんあります。