「居候」と「同居」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「居候」と「同居」の違い生活・教育

この記事では、「居候」「同居」の違いを分かりやすく説明していきます。

「居候」と「同居」の違い

「居候」「同居」の違いについて紹介します。


「居候」と「同居」の使い方の違い

「居候」は、「他人の家に、家主の厚意で住まわせて貰い、食住を与えて貰っている人」に使われます。

全く血のつながりがなく、関係も深くない人が、金銭を支払わずに一緒に住んでいることを言います。

「同居」は、「誰かと一緒に住むこと」「家族が同じ家に住むこと」に使われます。

お金を出すこともあれば、法律的に親族に当たる関係の人が一緒に住んでいることを言います。


「居候」と「同居」の英語表記の違い

「居候」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「freeloader」で、「寄食人」「たかり屋」「居候」という意味です。

“He is just a freeloader.”
(彼は単なる居候です)
2つ目は「rent-free」で、「家賃無料」=「居候」という意味です。

“He is staying here rent-free.”
(彼は居候として住み付いている)
「同居」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「roommate」で、「部屋を共有する友」というニュアンスであり、「ルームメイト」と日本語にもなっています。

“She is my roommate.”
(彼女は私の同居人です)
2つ目は「live with」で、「一緒に住む」という最も一般的な表現です。

“She is living with parents in law.”
(彼女は義両親と同居している)

「居候」の意味

「居候」「いそうろう」と読みます。

意味は「他人の家に世話になり、食事を食べさせて貰うこと」です。

自分の家族以外で他人の家に住まわせて貰い、お金を払わずに食事も食べさせて貰う人のことを言います。

家主が厚意で本人を住まわせていることが多く、上限関係が成り立つことが多くなります。

「居」「住む」という意味、「候」は、「~である」という意味、「居候」「住んでいる人である」というニュアンスです。

由来は、他人で名字が違う家に厄介になっている人を「○○方居候(○○さんの家に住んでいる)」と表現したことから来ています。

「居候」の使い方

「居候」は、「金銭的な負担をせずに、他人の家に住み、食事の世話をして貰っている人」に使われます。

名詞・形容動詞として「居候だ・である」と使われたり、「居候している・していた」と使われたりします。

ことわざに「居候、三杯目はそっと出し」というのがありますが、これは「居候」がお金を払わずに他人の家に世話になっていることから、「肩身が狭い」という意味で使われています。

「居候」を使った例文

・『祖母の家は大きいので学生を居候させているそうだ』
・『兄は今年から大学に入り、都内の叔父の家に居候する』
・『居候の身で食事に好き嫌いはとても言えない』
・『ただの居候だと思っていたら、弟子なんだそうだ』
・『親戚の女子学生が居候しているが、よく手伝ってくれる』

「居候」の類語

「冷や飯食い(ひやめしぐい)」
「その家で冷遇されている人」から転じて「他人の家に住み付いている人」「長男」という意味です。

「我が家には一人役に立たない冷や飯食いがいる」などと使われます。

「食客(しょっかく・しょっきゃく)」
「お客様待遇で住まわせている人」「他人の家に住み付いて食べさせても貰っている人」という意味です。

「有名な小説家の別荘には、夏になると多くの食客が訪れる」などと使われます。

「居候」の対義語

「主人(しゅじん)」
「その家の長」「自分が雇われたりして仕える人」「妻が自分の夫のことを他人に言う時の表現」という意味です。

「あの店の主人はすごく頑固だが料理の味は非常に良い」などと使われます。

「同居」の意味

「同居」「どうきょ」と読み、以下の3つの意味があります。

1つ目は「家族が同じ家で一緒に生活すること」という意味で、世代的につながっている家族が同じ家に住んで、生活を共にしている状態を言います。

2つ目は「家族以外の人が一緒に住む人」という意味で、遠い親戚や全くの他人が同じ家に一緒に住んで生活を共にしている状態を言います。

3つ目は「本来あるはずのないものや状態が存在していること」という意味で、「その場所に同時にあるもの」を言います。

上記に共通するのは「誰か、何かと一緒に生活すること」という意味です。

「同居」の使い方

「同居」は、「誰かと同じ家で一緒に生活すること」に使われます。

名詞・形容動詞として「同居する・した」と使われたり、「同居して」と使われたりします。

家族や血縁関係だけではなく、相手が誰であっても「一緒に住むこと」に使われる表現です。

「居候」との違いは、「同居」の場合は金銭的に負担していたり、家族と対等の立場で暮らしているという点です。

「同居」を使った例文

・『義両親から同居を言い出されて困っている』
・『三世代が同居しているなんて賑やかそうな家だ』
・『引越し先が見つかるまでしばらく姉と同居することになった』
・『彼はただの同居人で、同棲している訳ではありません』
・『30歳を過ぎても両親と同居しているので自分で何もできないままだ』

「同居」の類語

「下宿(げしゅく)」
「契約により一定期間部屋を借りて、賃料や食費を支払って生活すること」「宿泊料金が格安な安い宿のこと」という意味です。

「東京の大学に入学して、下宿生活を始めた」などと使われます。

「共同生活(きょどうせいかつ)」
「複数の人達と一緒に同じ屋根の下で暮らすこと」という意味です。

「都会のシェアハウスで共同生活を始めた」などと使われます。

「同居」の対義語

「別居(べっきょ)」
「今まで一緒に住んでいた人が、別々の家に住んで生活すること」という意味です。

「夫と離婚を前提に別居することにした」などと使われます。

まとめ

今回は「居候」「同居」について紹介しました。

「居候」「他人の家にタダで住んで食べさせて貰うこと」「同居」「誰かと一緒に住むこと」と覚えておきましょう。