「症状」と「現象」と「事象」の違いとは?分かりやすく解釈

「症状」と「現象」と「事象」の違い生活・教育

この記事では、「症状」「現象」「事象」の違いを分かりやすく説明していきます。

「症状」とは?

病気や怪我の状態という意味です。

病気や怪我をしたときに現れてくる、人間が知覚できる事柄を意味します。

インフルエンザにかかったときのことで説明をします。

インフルエンザにかかると、発熱、咳、鼻水、筋肉痛などが見られます。

発熱は自分の感覚でわかり、体温計を使うことでもわかります。

咳や鼻水などは自分でもわかり、他人が目で見て知覚することもできます。

筋肉痛は痛みをして感じられます。

これら、インフルエンザという病気によって現れている事柄をこの言葉は意味します。

インフルエンザ以外の病気や怪我についてもいうことができます。

たとえば、頭が痛い、お腹が痛い、腫れなどもこれにあたります。

病気や怪我の種類は問いません。

病気や怪我のことだけを意味しており、自然界に現れる台風、皆既月食などの知覚できる事柄ではありません。


「現象」とは?

人間が感覚器官を通して知ることができるすべての物事という意味です。

形のあるものとして現れるものを意味します。

人の心の中は形あるものではないので、この言葉が意味するものではありません。

普段目にする昼間の太陽の光は白く見えます。

太陽の光をプリズムに通すと、光は赤、青、紫などとして見えるようになります。

これは、プリズムによって光が屈折したためです。

普段はいろいろな色が混ざって白っぽくみえますが、プリズムを通すとその光がわかれて、赤や青などが現れてきます。

これは目で見ることができる事柄です。

感覚器官を通して知ることができている、この光が別れることは「現象」ということができます。


「事象」とは

ある理由や状態によって、表面に現れる事柄です。

人間の感覚器官を使って知ることができる事柄を指します。

地球には雨が降ります。

雨が降る仕組みはこうです。

地上の水分は温められると水蒸気となって上空にのぼります。

上空は地上よりも温度が低く、上空に達した水蒸気は冷やされて氷の粒となります。

氷の粒が集まったものが雲です。

やがて雲は大きくなり、雲の中で氷の粒が大きくなっていきます。

大きくなって重くなった氷の粒は地上に落ちてきます。

この地上に落ちてきたものが雨です。

氷の粒ができるなどの理由があり、雨という事柄が表面に現れています。

こういった知覚できる事柄を意味する言葉です。

「症状」と「現象」と「事象」の違い

「現象」「事象」の意味はほぼ同じです。

表に出てきている知覚できる事柄を意味します。

「症状」も知覚できる事柄ですが、病気や怪我についてを意味します。

頭が痛い、お腹が痛いなどのことです。

自然界に現れる虹、雨、台風などは知覚できますが、こういった事柄ではありません。

まとめ

3つの言葉は、人間の感覚器官を通して知ることができる事柄という意味が似ていますが、その事柄がどういったものなのかという点に違いがあります。