この記事では、「日誌」と「日報」と「日記」の違いを分かりやすく説明していきます。
この3語はそれぞれ内容が近しい部分もあり、違いをはっきりと言葉で明示することは困難ですが、ある程度の定義についてはまとめられましたので、この記事を参考にしていただければ幸いです。
「日誌」とは?
「日誌」とは、積み重ねの資料とすることを目的に、その日に起きたできごとや感想を日々記録したものです。
主に記録者自身の経験や観測データを「仲間、第三者」と「情報共有」するために活用します。
基本的には後述の「日報」のように資料として活用する面が主であるため、客観的なデータや分析が記録されているのが好ましいとされていますが、記録者自身の振り返りという側面も持ち合わせているため、「ある程度主観的な情報」である感想や所感など、後述の「日記」に近い記載もあります。
用例としては「航海日誌」や「学級日誌」などです。
「日報」とは?
「日報」とは、「上司や第三者」への「報告」を目的に仕事の進捗や改善点、反省などを日々記録したものです。
ビジネスのシーンで使われることが多く、感想や気付きなど、データで表せないような主観的な情報を全く必要としないわけではありませんが、あくまで「上司や第三者」への「報告」であるため、「ある程度客観的な情報」であるデータや分析、事実を記載するものであり、業務効率化を目指して作られるのが特徴です。
用例としては「業務日報」などです。
「日記」とは?
「日記」とは、個人に起きたできごとや感情のまとめです。
日記をつける目的は記録者個人の自由です。
記載内容も客観的な情報を記載するか、主観的な情報を記載するかも特に定義されておらず、記録者が自由に決められます。
一般的には記録者自身の変化についての記録や感情を整理するための文章など、「個人で完結」するものを指しますが、「交換日記」、「ブログ」、「SNS」など、「友人や第三者」と知識の共有や感情の「共感」を楽しむために用いられることもあります。
また、イラストや動画を用いることもあります。
用例としては「絵日記」、「観察日記」などです。
「日誌」と「日報」と「日記」の違い
まず、「日記」は目的を自由に決められるのに対し、「日誌」と「日報」はある程度目的が決まっています。
次に「日誌」と「日報」の違いについては、日誌は主に「仲間、第三者」との「情報共有」のため、「ある程度主観的な情報」を含んだ内容の記録ですが、「日報」は主に「上司、第三者」への「報告」のため、「ある程度客観的な情報」にしぼった記録です。
まとめ
「日誌」と「日報」と「日記」についてまとめると以下となります。
・「日誌」「仲間、第三者」への「情報共有」を目的とした「ある程度主観的な情報」を含む、日々の記録です。
・「日報」は「上司、第三者」への「報告」を目的とした「ある程度客観的な情報」にしぼった記録です。
・「日記」は「個人で完結」もしくは「友人、第三者」と「共感」するための自由な記録です。