「奇妙」と「不思議」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「奇妙」と「不思議」の違い生活・教育

この記事では、「奇妙」「不思議」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「奇妙」と「不思議」の違い

「奇妙」とは、普通と異なっていて、自分の知性や理性では理解できないこと、風変わりなことという意味があります。

「不思議」とは、普通とは異なっていて、自分の知性や理性では理解できないこと、非常識なこと、不審に思うことという意味があります。

どちらの言葉も、普通では考えられない、自分の知性や理性では理解できない、説明がつかないことという意味が共通しています。

「奇妙」の意味にある風変わりなこととは、性質や行動が他とは違うという意味で、「風変りな格好」のように使用されます。

この意味は「不思議」にはありません。

「不思議な格好」のようにいうことがありますが、不審な、怪しいという意味になります。

また、「不思議」には非常識なことという意味がありますが、「奇妙」にはこの意味はありません。


「奇妙」と「不思議」の使い方の違い

普通とは異なっていて、自分の知性や理性では理解できない、説明がつかないことに使われる言葉で、どちらの言葉も使用可能です。

「不思議」の方が広く使うことができ、人間についても、科学についても、自然現象についてもいうことができます。

「奇妙」は、普通とは異なっている度合が大きいです。


「奇妙」と「不思議」の英語表記の違い

「奇妙」は英語で、説明がつかない不思議なことの意味では“strange”、風変りな意味では“odd”と表現をします。

「不思議」は英語で、普通とは異なる説明がつかないことの意味では“strange”、神秘的な説明がつかないことには“mysterious”と表現をします。

「奇妙」の意味

「奇妙」の主な意味は2つあります。

1つめは、普通とは異なっている、自分の知性や理性では理解ない、説明のつかないことです。

シャツにシミがついてしまいました。

いつついたものなのかわかりません。

落とせそうなシミなのでクリーニングに出したところ、きれいに落としてくれました。

しかし、着用していないにもかかわらず、後日同じところにまたシミができています。

再度クリーニングに出して落とすことができましたが、またシミがついてしまいました。

しかも、そのシミが人の顔のように見えます。

普通では、着用していないのに同じ場所にシミができるのは考えられないことです。

科学では説明できそうもありません。

このような普通ではないことが「奇妙」です。

もう一つの意味は、風変りなことです。

「風変り」には、性質や行動などが普通とは違っているという意味があります。

ビジネス街では、スーツ姿の人が多く見られます。

そこに1人だけピエロのような格好をした人がいたら、普通とは違っているように見えることでしょう。

このようなことが「奇妙」です。

「奇妙」の使い方

普通とは異なることを指して使用をします。

何を普通と感じるかは人それぞれ違いますが、自分の知性や理性で理解できない、説明がつかないことが「奇妙」の意味する、普通とは異なるです。

「奇妙」を使った例文

・『奇妙な体験をする』
・『奇妙な世界に迷い込んだ主人公』
・『奇妙な味がする』
・『周りから奇妙な目で見られる』

「奇妙」の類語

「不思議」「妙」「奇異」「奇怪」が類語です。

「妙」「奇妙」と同じ意味で、「奇妙」の方が普通ではない度合いが大きいです。

「奇異」「奇怪」には、普通とは違っているという意味だけでなく、怪しい感じを持つという意味も含まれています。

「奇妙」の対義語

「普通」が対義語です。

ごくありふれたさまという意味があります。

「不思議」の意味

「不思議」の主な意味は3つあります。

1つめは、普通とは異なり、自分の知性や理性では理解できない、説明のつかないことです。

『不思議の国のアリス』という作品があります。

この作品の中では、アリスの体が大きくなったり、小さくなったり、言葉を話すうさぎが出てきたり、普通とは異なる物語が展開されます。

2つめの意味は、非常識なことです。

文学作品の中で非常識なことを「不思議」を使って表現するものがありますが、現在では「非常識」ということの方が一般的です。

3つめの意味は、怪しいこと、不審に思うことです。

「不思議な人」というと、怪しい人、不審に思われる人という意味になります。

「不思議」の使い方

普通とは違っていて、自分には理解できず説明がつかないことに対して使用します。

「不思議」は普通とは異なることに広く使うことができ、自然現象にも用いられます。

「不思議」を使った例文

・『不思議な出来事に遭遇する』
・『なくしたはずの鍵が突然出てきて不思議だ』
・『不思議と元気になってきた』
・『春になると毎年木々から芽が出てくることが不思議だ』

「不思議」の類語

「奇妙」「妙」「奇怪」「奇異」が類語です。

「不思議」の対義語

「普通」が対義語です。

まとめ

2つの言葉は同じ意味を持っていますが、「不思議」の方が使用される幅が広いです。