「退職」と「退社」と「帰社」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「退職」と「退社」と「帰社」の違いとは?生活・教育

この記事では、「退職」「退社」「帰社」の違いを分かりやすく説明していきます。

「退職」とは?

「退職」【たいしょく】とは、就いていた職から退くことです。

「定年退職」のように労働契約が満了して「退職」になるケースのほか、労働者が中途で契約終了を申し入れる「自己都合退職」、会社が労働者を解雇する「会社都合退職」などがあります。

対義語は、職業に就くことを意味する「就職」です。


「退職」の言葉の使い方

仕事を辞めることを表すときに「退職」という言葉を使います。

たとえば、ビジネスメールでは「〇月〇日をもって退職することになりました」となどの挨拶文で先方に退職の旨を伝えます。

類語に「退社」「辞職」「離職」がありますが、それぞれの持つ意味合いは異なります。

「退社」は民間企業を「退職」する場合、「辞職」は役職に付いている人が責任を取って職を退く際、「離職」「仕事から離れていること」を表すときに使い分けるとよいでしょう。


「退社」とは?

「退社」【たいしゃ】は、勤めている会社から去ることです。

「退社」は読んで字のごとく「会社から退くこと」を指しますが、「仕事をやめてその会社から退くこと」を示す「退職」「その日の業務を終えて会社から帰ること」を示す「帰宅」の二通りの意味を持っています。

対義語は、その会社の社員になることを意味する「入社」または出勤したことを意味する「出社」です。

「退社」の言葉の使い方

「退社」には「退職」「帰宅」の二通りの意味があるため、「退社しました」と言っただけでは、どちらを指しているのか正確に伝わりません。

そこで、先方に誤解されないよう「退社」という言葉を使う場合は次の言い方をします。

その会社を「退職」している場合は「3月31日を持って退社いたしました」のように、退職した日付をそえて説明します。

一方、仕事を終えて帰宅したことを指す場合は「本日は」と添え「本日は退社しております」のように説明します。

「帰社」とは

「帰社」【きしゃ】とは、出かけていた社員が会社へ戻ってくることです。

読んで字のごとく「会社へ帰ってくること」を指し、休憩や営業などで社外へ出かけていた社員が帰ってくることを表しています。

対義語は「外出」や会社に戻らずそのまま帰宅することを表す「直帰」【ちょっき】です。

「帰社」の言葉の使い方

「帰社」は、一時的に外出していた社員が職場へ帰ってくることを表すときに使います。

「会社から自宅へ帰ること」ではないので、間違えないよう注意が必要です。

ビジネスシーンにおいては、社員同士で「12時までには帰社します」と連絡し合ったり、外部からの問い合わせに対して「あいにく○○はただいま営業に出かけておりまして、帰社は16時の予定となっております」と担当者不在の旨を説明するときに使ったりします。

「退職」と「退社」と「帰社」の違い

「退職」「退社」「帰社」は、主に会社の勤怠に関連する用語です。

「退職」は労働契約を終了すること、「退社」「退職」と同じ意味でも使われますが、業務を終えて帰宅することを意味します。

「帰社」は会社へ帰ることで、外出していた社員が職場へ戻ってくることを指します。

「退職」「退社」「帰社」の対義語は「就職」「出社(入社)」「外出」であり、対義語を比べても三つの言葉は指している方向の異なることが分かります。

まとめ

「退職」「退社」「帰社」はまぎらわしい部分もありますが、意味合いや使われる状況は異なります。

ビジネスシーンで頻出する用語なので、ぜひ正しい意味を把握しておきましょう。