私たちが住む日本は地震大国と呼ばれています。
日本全国を見渡すとほぼ毎日、何処かで地震が起きているほど。
そのためにビル・マンションなど建築物は地震対策を施すことが必須となっています。
その時に使われる言葉が「耐震」と「制振」と「免震」 そこでこの記事では、「耐震」と「制振」と「免震」の違いを分かりやすく説明していきます。
「耐震」とは?
「たいしん」という読み方をする「耐震」は、「地震が起こってもなかなか壊れないようにしてあること」という意味を持つ用語です。
「耐震」の例文
「耐震」の例文は以下の通りです。
・『このマンションは最新の耐震工法が採用されていまる』
・『学校の校舎は耐震が考慮されていない』
「制振」とは?
「制振」は「せいしん」と読みますが、「振動を減衰させる作用のこと」を意味しており「制動」とも呼ばれています。
一般的に復元力と速度に比例する制動力が加わることで、振幅が時間とともに減衰する減衰振動となることが知られています。
「制振」の例文
「制振」の例文としては、下記のようなものがあります。
・『この車は制振ダンパーが使われています』
・『この制振装置は大地震に強い』
「免震」とは
「免震」は「めんしん」という読み方となりますが、「地震によって起こりうる建物の倒壊や家具の破損を防ぐ目的で建てる工法のこと」を指しています。
「免震」の例文
・『このマンションは免震構造になっています』
・『免震装置を建物に取り入れる』
「耐震」と「制振」と「免震」の違い
では、ここで「耐震」と「制振」と「免震」の違いを整理してみることにします。
「耐震」は「地震の揺れに耐える」という考え方ですが、大半の住宅で採用されている耐震工法は、地震に対しては建築物が倒壊せずに人が避難できることを前提にした建物の強度を指しており揺れに耐える構造を意味します。
「制振」は「地震の揺れを吸収すること」であるために、建物内部におもりやダンパーなどの制震部材を取り込んで地震の揺れを吸収する仕組みになっているのです。
特に高層ビルでは上層階なるほど揺れが増幅する構造になっていることが知られています。
「免震」は「地震の揺れを受け流す」ことを意味しており、建物と基礎との間に免震装置を設置して地盤と切り離すことで建物に地震の揺れを伝えない構造となっています。
特に耐震工法と制震工法を比べると、建物の倒壊を防ぐだけでなく、建物内部のダメージも防ぐことができるかどうかという観点でも相違点が見えてきます。
まとめ
ここまで「耐震」と「制振」と「免震」の意味と違いを説明してきました。
冒頭でも触れたように日本は頻繁に地震が起きているので、これからマンション購入を予定されている人は、これら「耐震」「制振」「免震」の意味を正しく理解して、しっかりと対策が施されている物件を探すことが必要です。
一生生活する場所となるために非常に重要なポイントです。