「原価」と「定価」と「売価」の違いとは?分かりやすく解釈

「原価」と「定価」と「売価」の違い生活・教育

この記事では、「原価」「定価」「売価」の違いを分かりやすく説明していきます。

「原価」とは?

利益を除いた製品の販売にかかる費用すべてを含めた価格で、消費者は推測までは出来ても明確な数字は知ることが出来ないものとなります。

小売業の場合は商品の販売額から利益を引いたものを指し、製造業の場合は商品を製造するためにかかった材料費、光熱費、工員の給料なども含めたその他の経費全てを足し合わせたものとなります。

原価割れという言葉もあり、この原価より物が安く売られることは新製品においてはほぼありえません。

中古品は原価が売りに来た人から購入した金額が原価と言え、そこから販売価格を設定しているため、安く売ることが可能です。


「定価」とは?

店がものを売るときの値段として、あらかじめきめた値段で、メーカー希望小売価格も立ち位置としては近いものがあります。

オープン価格はやや意図が離れますが、多くの店で近い価格で売られていることもあり、オープン価格で販売するメーカーの直販サイトでの表示価格は消費者にとっては定価と言っても差し支えない物と言えます。

大型量販店などでは定価より安く販売しているケースも多いですが、Apple製品や昨今のゲーム機などはほぼ定価、あるいは端数程度の値下げしか行われていません。

本や新聞、タバコは定価販売が原則となっていますが、電子書籍は値引きが可能となっており、管轄している法律が違うことがわかります。


「売価」とは

お店が商品を売ったときの値段のことで、基本的には定価かそれ以下の価格となり、量販店など利益率を下げて集客を目差す場合はさらに売価を下げることもあります。

昨今問題になっている転売行為で販売する場合、定価に近い価格で購入してオークションなどの手数料を支払った上で利益を確保する必要があるため、そこで価格差が大きくなってしまうという側面がありますが、一定の店として仕入れ値で購入できるところがオークションなどでの価格平均値をもとに価格設定した場合非常に利益が大きくなり悪質と言えるでしょう。

「原価」と「定価」と「売価」の違い

数字的に最も小さいのが原価、次に小さいのが売価、最も大きいのが定価となり、原価は利益を含まない数値のため最も小さな数値になり、消費者が知ることは少ない数値で、為替レートや原料価格などで上下もありえます。

売価は店で売る価格で定価よりやや低めに設定することもありますが原価より安く売ることはありません。

定価はメーカーが設定した小売店の利益も含めた販売価格で、頻繁に上げ下げは出来ず、値上げ、値下げの際はメーカーが公表する必要があります。

原価と定価と売価は一定の連動があると言えます。

まとめ

原価は店によっても異なり、製品ごとに利益率が異なるともされていますが消費者が知ることは出来ません。

定価は購入時の目安となる価格で、メーカーと小売店の利益が高い価格でもあります。

売価は値下げした結果であることが多く、消費者側のメリットが大きいです。