「僥倖」と「好機」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「僥倖」と「好機」の違い生活・教育

この記事では、「僥倖」「好機」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「僥倖」と「好機」の違い

「僥倖(ぎょうこう)」という言葉は「思ってもいなかった想定外の幸せ・偶然に降りかかってきた幸運」を意味していますが、「好機」のほうは「何かの物事を実行するのにちょうど良い(都合が良い)機会」を意味している違いを指摘できます。

「僥倖」には「幸せ(幸運)を願ったり待ったりすること」の意味合いも備わっていますが、「好機」にはそういった意味合いがないという違いもあります。


「僥倖」と「好機」の使い方の違い

「僥倖」の言葉は「その応援は窮地から救われることになる僥倖でした」のように、「必然的ではなく偶然に起こった幸運・事前にまったく予想もしていなかった幸せ」といった意味で使う使い方になります。

「僥倖」に対して、「好機」のほうは「もう少しで勝利できる好機を逃してしまいました」の文章のように、「ある物事を行うのにちょうど良い時機・今、行動すれば物事が上手くいきそうなチャンス(機会)」という意味で使われる違いがあります。


「僥倖」と「好機」の英語表記の違い

「僥倖」を英語で表記すると以下のようになります。

“good luck”“unexpected luck”(幸運・思いがけない幸運・予期していない幸せ・僥倖)

“good fortune”(幸せ・幸運・僥倖)

「好機」の言葉を英語で表記すると以下になります。

“a good chance”(物事をするのに良いチャンス・好機)

“a good opportunity”(物事を実行するのに良い機会・好機)

「僥倖」の意味

「僥倖(ぎょうこう)」という言葉は、「思いがけない幸せ・事前に想定(予期)していなかった偶然の幸運」「幸福(幸運)を願ってその到来を待つこと」を意味しています。

「僥倖」という熟語を構成している「僥」の漢字には「望み願うこと・気高くて尊い」の意味があり、「倖」の漢字には「幸せ・幸福・願って望む(願望する)」という意味合いがあります。

「僥倖」の使い方

「僥倖」の使い方は「その成功はまさに僥倖と呼ぶべきものでした」の文章のように、「自力・必然ではなくて偶然に手に入った幸せ(幸運)」を意味して使うという使い方になります。

「僥倖」「~は僥倖でした・~の僥倖をきっかけに・~は僥倖としか言えない・~の僥倖に助けられ・僥倖を願う・僥倖を頼みにする」などの用法のように、「事前に思ってもいなかった想定外の幸せ・偶然の幸運」を意味して使います。

また「~を僥倖する」の使い方のように、「幸福を願って待つ」の意味でも使われます。

「僥倖」を使った例文

・『交通事故に遭ったにも関わらず無傷だったのは僥倖でした』
・『近くに寒さを凌げる洞窟があった僥倖に助けられて生還できました』
・『有能な彼と知り合えた僥倖によって、当社の運気が開けました』
・『さまざまな逆境や不幸から一刻も早く抜け出したいと僥倖していました』
・『僥倖するだけの受身の姿勢では、自分の人生を切り開くことはできないものです』

「僥倖」の類語

「僥倖」の類語には、以下のような言葉があります。

「幸運(こううん)」……幸福につながる運気・偶然の運勢。

「儲け物(もうけもの)」……偶然に良い結果や利益を得られること。

「恩寵(おんちょう)」……神・主君から意図(想定)することなく受けることになる恩恵・恵み。

「僥倖」の対義語

「僥倖」の対義語には、以下のような言葉があります。

「不運(ふうん)」……偶然の運気・運勢が悪くて不幸になること。

「災難(さいなん)」……事前に予想もしていなかった困難・災厄・被害。

「奇禍(きか)」……まったく思ってもいなかった災い・災難。

「好機」の意味

「好機(こうき)」とは、「ある物事を行うのにちょうど良い時機」「物事(目的)を成し遂げるのに都合が良い機会・チャンス」を意味しています。

「好機」の言葉には、「今すぐに行動すれば、成功・利益を掴み取ることができるチャンス」「物事を成し遂げるのにちょうど良いタイミング」といったニュアンスがあります。

「好機」の使い方

「好機」の言葉は「好機を生かしたものが成功しやすいのです」のように、「ある物事を実行するのに絶好のタイミング・ちょうど良い時機や機会」を意味して使うという使い方になります。

「好機」の実際的な文章における使い方として、「好機を逃さない・好機を逃す・好機を逸する・好機を待つ・好機を生かす・好機を掴む・好機の到来・好機が去る」などの用法があります。

「好機」を使った例文

・『好機到来、すかさず私は行動に打って出ました』
・『この好機を逃せば、私は二度とこのビジネスで成功することはできないでしょう』
・『投資の達人というのは、市場で稼ぐことのできる好機を確実に掴み取る人なのです』
・『敵に勝つためのせっかくの好機が間もなく去ろうとしています』
・『私の人生は、ただ好機をひたすら待ち続けるだけの他人任せの人生だったのです』

「好機」の類語

「好機」の類語には、以下のような言葉があります。

「チャンス」……実際に行動すれば成功する可能性が高い好機・絶好のタイミング。

「時機(じき)」……何かの物事を実行したり決断したりするのにちょうど良い機会・時節。

「潮時(しおどき)」……物事を実際に始めたり終わらせたりする時期。

「好機」の対義語

「好機」の対義語には、以下のような言葉があります。

「危機(きき)」……悪い結果に結びつきやすいことが予測される危険な時期。

「タイミングが悪い」「間が悪い(まがわるい)」……ある物事を実行しようとする場合に、時期が悪くて不適切であること。

まとめ

「僥倖」「好機」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?

「僥倖」「好機」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事を読んでみてください。