「頼る」と「甘える」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「頼る」と「甘える」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

頼ると甘えるの違い
1. 頼ると甘えるの使い方の違い
2. 頼ると甘えるの英語表記の違い
頼るの意味
甘えるの意味
まとめ

頼ると甘えるの違い

「頼る」とは、たのみとすることや、助けとして用いることです。

また、依存する意味もあります。

「甘える」とは、かわいがってもらおうとして、ねだったり、相手にくっついたりすることや、相手の好意に遠慮なくよりかかることです。

「頼る」の意味にある助けとして用いると、「甘える」の意味にある、相手の行為に遠慮なくよりかかるとは似ていますが、まったく同じ意味なのではありません。

「助け」とは手伝いのことです。

本当に困っていて助けが必要なことがあります。

たとえば、脚を怪我して松葉杖を使わないと生活できない状態になったとき、遠出をするには家族などに車を出してもらう必要があるでしょう。

自分一人だけの力で何とかしようとしても無理なことはあります。

このようなときに手伝ってもらうことは「頼る」といいます。

自分の脚で歩くことができ、バスや電車など交通手段が発達しており、交通の便がよいようなら、誰かに手伝ってもらわなくても遠出することはできます。

それなのに、誰かに車を出してもらって遠出をするのは、好意によりかかっているといえます。

このようなことは「甘える」になります。

遠出をするために車を出してもらうという同じ状況でも、それが本当に手伝ってもらわなければならないことなのか、そうでないのかによって、「頼る」ことなのか、「甘える」ことなのか違ってきます。

頼ると甘えるの使い方の違い

お願いをして何かをしてもらうとき、手伝ってもらうときに「頼る」を使用します。

ペットボトルのフタを開けるには、小さな子どもでは力が足りないかもしれません。

そのようなとき、親などに「ペットボトルのフタを開けて」とお願いすることでしょう。

こういった行為を指して「頼る」を使用します。

ペットボトルのフタを自分で開けるのが面倒くさくて、近くにいた家族や友人などが代わりに開けてあげようという申し出をし、その申し出を遠慮なく受け入れることは、相手の好意によりかかっているといえます。

こういったことを指して「甘える」を使用します。

また、かわいがってもらおうとまとわりつくことにも、「甘える」を使用します。

頼ると甘えるの英語表記の違い

「頼る」は英語で“rely”や“depend”と表現をします。

「甘える」は英語で“behave like a baby”や“behave like a spoiled child”と表現をします。

頼るの意味

「頼る」とは、たのみにすることや、助けとして用いる意味があります。

助けとして用いるには、依存するという意味が含まれています。

骨折を怪我したとき、杖がないと歩くことは難しいでしょう。

このようなとき、杖に依存することになります。

こういったことを「頼る」といいます。

頼るの使い方

たのみにする意味では、「友人を頼って上京する」のように使用します。

つてを求めるという意味合いがあります。

助けとして用いる意味では、「カーナビに頼って運転する」のような使い方をします。

手伝ってくれているようなものに使います。

頼るを使った例文

・『親に頼る生活をしている』
・『自然の恵みに頼る』
・『頼るものが何もない』
・『年末の大掃除は清掃業者に頼る』
・『車に頼る生活をしている』

頼るの類語

「すがる」が類語です。

頼りとするものにつかまるという意味があり、「頼る」よりも強くしがみつくことを指しています。

頼るの対義語

「自立」が対義語です。

他の力を借りずにあることです。

甘えるの意味

「甘える」には、かわいがってもらおうとして、ねだったり、離れようとしないことや、相手の好意によりかかり、とるべき行動をとらないことの意味があります。

かいわがってもらおうとして、ねだったり、離れようとしないことは、小さな子どもを思い浮かべるとよくわかります。

小さな子どもは、「ママ、ママ」といってずっとお母さんにくっついていることがありますが、あのような状態が「甘える」です。

自分でできることをやろうとせず、他人の好意を期待するようなことも「甘える」の意味にあります。