「責任」と「責務」と「義務」の違いとは?分かりやすく解釈

「責任」と「責務」と「義務」の違いとは?生活・教育

「責任」「責務」「義務」
いずれも似たような言葉に感じますが、違いや使い分けはあるのでしょうか?

この記事では、「責任」「責務」「義務」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。

「責任(せきにん)」の意味とは?

「責任」には以下の意味があります。

「立場上、負わなければならない任務や義務」
「自分の行いの結果(特に失敗など)に対する責めを負うこと」
「(法に抵触した者が)法律上の不利益、または制裁を受けること」
「責」という字には、「責(せ)める」「とがめる」のほか、「なすべき仕事」「任務」という意味があります。

「任」という字には、「仕事」「役目」という意味が含まれており、「責任」は文字通り「なすべき仕事」「果たすべき役目」という意味を表しています。


「責任」を使った例文

・『彼は最後までリーダーとしての責任を果たした』
・『何事も自己責任論で片づけることに疑問を抱いている』
・『被告は違法取引を行ったことで、刑事責任を問われた』


「責務(せきむ)」の意味とは?

「責務」とは、「責任と義務」「果たさなければならない務め」を意味する言葉です。

「責務」を使った例文

・『会社経営者としての責務を負うことをもっと自覚しなければいけない』
・『あの政治家は自身の責務を果たそうと尽力していた』
・『背負った責務は大きかったが、その分だけ彼の功績も大きく評価された』

「義務(ぎむ)」の意味とは?

「義務」には以下の意味があります。

「立場に応じて果たさなければならない務め」
「道徳上や倫理上で人がなすべきとされていること」
「法律により、権利と引き換えに人へ課せられる拘束」

「義」には、「人として守るべき道徳」「道理にかなった行動」という意味があり、「義務」は文字通り「人として果たすべき務め」を表しています。

「義務」を使った例文

・『彼は報告義務を怠ったことにより、懲戒処分を受けてしまった』
・『親としての義務を果たそうと、両親は無償の愛を子供に注いだ』
・『勤労・納税・教育は日本国民の三大義務である』

「責任」と「責務」と「義務」の違い

「義務」「道徳上や法律上でなすべきとされている務め」を指します。

そして、「責任」「物事や行為の結果に対して、義務や任務の遂行を果たさなければならない役目・立場」を指しています。

「責務」「責任」「義務」を合わせた言葉であり、「なすべき務めとそれを遂行しなければならない役目・立場」を表した言葉です。

まとめ

「責任」とは、「立場上、負わなければならない任務や義務」「自分の行いの結果(特に失敗など)に対する責めを負うこと」「(法に抵触した者が)法律上の不利益、または制裁を受けること」を意味する言葉です。

「責務」とは、「責任と義務」「果たさなければならない務め」を意味する言葉です。

「義務」とは、「立場に応じて果たさなければならない務め」「道徳上や倫理上で人がなすべきとされていること」「法律により、権利と引き換えに人へ課せられる拘束」を意味する言葉です。