「戦前の教育制度」と「戦後の教育制度」ではどこが違うのでしょうか。
今回は、「戦前の教育制度」と「戦後の教育制度」の違いを解説します。
「戦前の教育制度」とは?
「戦前の教育制度」とは、「太平洋戦争以前に実施されていた国民の育成を基本にした儒教的な教育制度」です。
「戦前の教育制度」の使い方
「戦前の教育制度」は明治以降に導入された教育制度を指します。
封建主義からの脱却が最優先課題とされており、生徒に「国民」という国家への意識を植え付けることに重点が置かれています。
国家という近代的な思想を主軸に据えていますが実際の教育課程では日本で伝統的に尊重されてきた儒教思想の影響が色濃く見られるのが特徴です。
親や教師などに年長者を尊ぶ伝統的な思想と合理性を重視する科学的な思考が共存した教育制度です。
「戦後の教育制度」とは?
「戦後の教育制度」とは、「太平洋戦争以降に禁止されている集団主義教育を基本とした教育制度」です。
「戦後の教育制度」の使い方
太平洋戦争後から現在に至るまで実施されている日本の教育制度で、仲間を大切にし集団の和を重んじる集団主義が中心に据えられています。
戦後間もない時期は民主主義や博愛など欧米の思想が積極的に取り入れられてきましたが、70年代後半からはソビエト連邦を建国した指導者レーニンの妻で教育学者でもあったクループスカヤによって提唱された集団主義教育が積極的に導入されました。
少人数の班による活動や全ての生徒が出席して行われる学級会などはソビエト式教育による産物です。
「戦前の教育制度」と「戦後の教育制度」の違い
「戦前の教育制度」と「戦後の教育制度」の違いは国家主義と自由主義など思想の違いもありますが、最大の違いは「体罰」です。
戦前の教育制度では体罰が厳しく禁じられていました。
現在よりも子供の死亡率が高く跡取りとなる子息の価値が高かった時代であり、大切な子供に手をあげるようなことは決して許されません。
戦後になると教育現場でも体罰が見られるようになりますが、これは徴兵あがりの教師によってもたらされた蛮習だとされています。
教育プログラムも戦前は合理性や論理を重視しているのに対し、戦後になると根性ややる気など精神論が目立つようになります。
まとめ
「戦前の教育制度」と「戦後の教育制度」の違いは我々が想像するものとは大きく異なっています。
当たり前だと思っていた制度が戦後になってできた新しいものというケースも多いので興味のある方は調べてください。