「生まれながらにして持っている性質」や「生まれつきの才能」の表現として、「素質」か「才能」か「資質」かで迷った経験はないでしょうか?
いずれも同じような意味合いの言葉に感じますが、何か違いはあるのでしょうか?
この記事では、「素質」と「才能」と「資質」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「素質(そしつ)」の意味とは?
「素質」とは、「生まれつき持っている性質」や「将来、優れた能力を発揮するための基盤となる性質や能力」という意味の言葉です。
「素質」を使った例文
・『彼女は生まれながらにして、アーティストとしての素質に恵まれている』
・『幼くして素質を見出された彼は、後にスター選手へと成長した』
・『彼は素質はあるのに、その性格が災いしてスターへの階段を踏み外した』
・『芸術の道で成功するには、たゆまぬ努力と優れた素質が必要だ』
「才能(さいのう)」の意味とは?
「才能」とは、「物事を巧みに成し得る、生まれつき持っている能力」を意味する言葉です。
「才能」を使った例文
・『彼は数学の分野で才能を開花させていった』
・『あの家系は代々、才能溢れる子孫に恵まれていった』
・『その子の才能を伸ばしてあげることが、その子自身の幸福につながる』
・『彼は音楽家になることを夢見ていたが、才能に恵まれなかったようだ』
「資質(ししつ)」の意味とは?
「資質」とは、「生まれ持った性質や才能」、「天から与えられた性質」を意味する言葉です。
「資性(しせい)」や「天性(てんせい)」と同義語です。
「資質」を使った例文
・『彼女は生まれながらにして経営者の資質を持っていたのだと思う』
・『彼は賢明なだけでなく、指導者としての資質が備わっていたのだろう』
・『親も芸術家として優秀な資質を持っていたが、息子にもその資質が受け継がれたようだ』
・『あの人は残念ながらリーダーとしての資質に欠けている』
「素質」と「才能」と「資質」の違い
「素質」と「才能」と「資質」はいずれも、「生まれ持った性質や能力」、「先天性の性質や能力」を表しており、ほとんど違いはありません。
ただし、「素質」には「将来、優れた能力を発揮するための基盤となる性質や能力」という意味が含まれ、「才能」には「才能を磨く」、「才能を開花させる」という表現があります。
このことから、「素質」や「才能」には「生まれ持った性質や能力」に対して、将来性や成長性が含められた表現と言えます。
まとめ
・「素質」とは、「生まれつき持っている性質」や「将来、優れた能力を発揮するための基盤となる性質や能力」という意味の言葉です。
・「才能」とは、「物事を巧みに成し得る、生まれつき持っている能力」を意味する言葉です。
・「資質」とは、「生まれ持った性質や才能」や「天から与えられた性質」を意味する言葉です。
いずれもほぼ同じ意味ですが、「資質」に比べて、「素質」や「才能」は将来性、成長性を含めた表現と言えます。