最近では、ファッションやスニーカーの世界でも、復刻が流行っています。
例えば、古いスニーカーの人気モデルの限定復刻モデルなどは、発売後すぐに完売し、その後は定価の10倍以上の価格で取引されることもあります。
ここで、使用した「復刻」という言葉ですが、似たような意味で「レプリカ」とか「復活」という言葉も使われます。
これらの言葉の意味は何でしょうか。
そして、違いはどこにあるのでしょうか。
この記事では、「復刻」と「レプリカ」と「復活」の違いを分かりやすく説明していきます。
「復刻」とは?
「復刻」とは、元々の意味では、「以前に存在していた書物を後に同じ内容、同じ製法で作り直す」ことです。
それが本以外の世界でも使用されるようになり、ファッションや家電や、自動車など、様々な製品に対してもオリジナルと同じものを現在の技術で作り直す「復刻版」が作られるようになりました。
英語では、「reproduction」でしょうか。
「レプリカ」とは?
「レプリカ」とは、簡単に言えば「オリジナルのコピー」です。
元々は、彫刻などの立体物で、オリジナルの型を石膏で取ってコピーする方法のことを指す言葉でしたが、「オリジナルと見た目が同じもの」という意味に拡大解釈され、今では、かなり広範囲な使われ方をするようになっています。
例えば、既に生産していないイタリアのスーパーカーの「レプリカ」と称して、アメリカの自動車のシャシーとエンジンの上に成形したパーツを被せて外観だけはオリジナルに見えるようなものもあります。
英語では、「replica」です。
「復活」とは?
「復活」とは、元々の意味としては、「生き返る」ことです。
そこから、「以前に生産されていた製品が、ブランク期間を経て、再び売り出される」という意味で、広範囲の製品に関して、使われるようになりました。
英語では、「revival」が近いでしょうか。
「復刻」と「レプリカ」と「復活」の違い
この3つの言葉は、「もともとあったオリジナルが、再び現れる」という意味では同じです。
違うのは、どの部分を重要と考えるかです。
つまり、「復刻」は、「同じデザイン、同じ製法」ということに、「レプリカ」は、「見た目が同じ」ということに、そして、「復活」は、「再び現れる」ということにあります。
したがって、それぞれ、重要な部分以外があまり気にしません。
例えば、「復刻」は、素材が違っていることも多いでしょうし、「レプリカ」は、同じメーカーが作る必要は無いとか、「復活」は、全く同じデザインではないこともあります。
まとめ
この記事では、「復刻」と「レプリカ」と「復活」の違いを説明してきました。
序文でご説明したように、人気のある「復刻」製品は、プレミア価格で取引されることもあります。
また、生産中止で手に入れられなかった製品が「復活」したら、やはりすぐに売り切れてしまいます。
こういった状況の裏には、ユニークであることよりも、誰もが良いと認めるような方向の商品が好まれるという傾向があるのでしょう。
しかし、そのような環境にいる限り、新しいものを生み出すことはできないでしょう。