この記事では、「不満」「不平」「不安」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不満」とは?
「不満」は「ふまん」と読みます。
「不」という字には「打消しの語」「否定する意」という意味があります。
「満」は「みちる」という意味を含んでいます。
「不」と「満」の2つの漢字で構成される「不満」は、「物足りなく思うこと」「不満足」という意味になります。
「欲求不満」や「不平不満」などが一般的な言い回しです。
「不満」の例文
・『彼は口を開くと必ず何かしら不満を言う』
・『君はその仕事に欲求不満を感じている』
・『彼は学校に対する不満をつぶやいた』
・『彼女は彼の無礼について、私に不満を言った』
「不平」とは?
「不平」は「ふへい」と読みます。
「不」は前述したように「打消しの語」「否定する意」という意味があります。
「平」は「特別のことがなくておだやか」「ふつう」「あたりまえ」という意味をもっています。
「不」と「平」から構成される「不平」は、「不満に思い、気持ちがおさまらないこと」「平等ではない」という意味になります。
前述したように「不平不満」といった言い回しが一般的です。
「不平」の例文
・『彼は部屋が狭すぎると不平を言っている』
・『労働者は労働条件に不平をこぼしている』
・『彼女は不平不満をこぼし、泣き始めた』
・『彼女は先生についていつも不平を言う』
「不安」とは
「不安」は「ふあん」と読みます。
「不」は前述したように「打消しの語」「否定する意」という意味です。
「安」は、「やすらかだ」「危険でない」「困難がない」という意味をもっています。
「不」と「安」で構成される「不安」には、「気がかりで落ち着かないこと」という意味があります。
一般的な言い回しは「不安をいだく」や「社会不安」などです。
「不安」の例文
・『その知らせは村中に不安をまき起こした』
・『彼女は息子の健康がとても不安になった』
・『不安の影が彼女の顔をさっとよぎった』
・『悲しい気持ちや不安になってはいけません』
「不満」と「不平」と「不安」の違い
「不満」と「不平」と「不安」の違いを説明します。
「不満」とは「物足りなく思うこと」です。
次に「不平」は「不満に思い、気持ちがおさまらないこと」です。
満足ができず、その思いが態度や言葉に表れてしまう状態のことをいいます。
また「不平」は「平等ではない」という意味も持っています。
そして「不安」とは「気がかりで落ち着かないこと」をいいます。
「不満」と「不平」は似ている言葉ですが、「不安」は全く意味が違うことがわかります。
まとめ
以上が「不満」「不平」「不安」の違いです。
「不満」とは「物足りなく思うこと」。
「不平」は「満足ができず、その思いが態度や言葉に出てしまうような状態」や「平等ではないこと」。
そして「不安」とは「気がかりで落ち着かないこと」。
「不平」と「不満」はとてもよく似た言葉ですが、「不安」は全く別の意味をもつ言葉です。