この記事では、「敬称」と「尊称」の違いを分かりやすく説明していきます。
「敬称」とは?
敬称とは、けいしょうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば明らかな事でしょうが、うやまい尊ぶや他人を尊んで挙動をつつしむといった意味の敬の漢字に、褒めあげるとか呼ぶといった意味がある称の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ敬称は、人の名や役職名等の下に付けたり単独で使用する事で、その人物に対する敬意を表すのです。
「敬称」の言葉の使い方
敬称は、主に話者が相手や第三者に対して敬意の念を込めて、名前や肩書きの後ろに付ける接尾語を表現する言葉として使われています。
例えば〇〇様や〇〇先生、〇〇殿といった形で名前や役職名の後に付ける接尾語を、この敬称という言葉で表したりする事が多いです。
ただし先生といった敬称は、単独で使われる事も少なくありません。
「尊称」とは?
尊称とは、そんしょうという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、位や値打ちが高いや敬って大切にするといった意味を持っている尊の文字に、たたえるとか唱えるといった意味を有する称の文字を加える事で完成した言葉です。
以上の事から尊称は、尊敬の気持ちを込めて呼ぶ表現という意味を示します。
「尊称」の言葉の使い方
尊称は、尊敬の意を込めて呼ぶ事やその名称を表現する言葉として用いられているのです。
例えばあなたという言葉を貴殿と呼んだり、会社を御社や貴社といった呼び方をする事を尊称というこの言葉で示しています。
尊敬を込めて言う表現であるため、言葉自体もかなり変化させる表現であるのを特徴としている事です。
なので相手や状態等を卑しめて呼ぶ表現である卑称とは、対義語の関係となる言葉となっています。
「敬称」と「尊称」の違い
敬称と尊称の文字表記を並べて見比べてみると、直ぐに最初の漢字が敬と尊という違いがある事に気付く事が可能です。
所が2文字目には同一の称の漢字が使われており、持つ意味も相手に対して敬意や尊敬を込めるという表現の事であり、似通っていると言えます。
ただし最初の文字が違う事で、持つ意味合いのニュアンスにも違いが見られるのです。
まず敬称は相手に対する敬意を込めるために、主に人名や役職名等の後に付ける様や殿、といった言葉を表す言葉となっています。
一方の尊称は、相手に尊敬の念を込める表現の事であり、貴殿や先生といった言葉が該当するのです。
まとめ
2つの言葉はどちらも2文字目に、称という同じ漢字を持つ言葉同士であり、共に相手を敬う表現や呼び方という意味を所有しています。
ですが最初の漢字に明らかな違いがあるため、示す意味合いには相違点を見出す事が可能です。
ちなみに敬称は文字通り、相手に敬意を込める表現の事であり、主に名前や役職の後ろに付ける様や殿といった言葉を表します。
対する尊称は尊敬の気持ちを込めて呼ぶ事を示す言葉であり、貴殿や貴職といった表現に対してこの言葉が用いられるのです。