「成長」と「生長」と「発達」
いずれも同じような意味の言葉に感じますが、何か違いはあるのでしょうか?
この記事では、「成長」と「生長」と「発達」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「成長(せいちょう)」の意味とは?
「成長」とは、「人、動物、植物が育って大きくなること」や「大人になること」を意味する言葉です。
また、「経済成長」や「成長企業」のように「物事の規模が拡大、大きくなること」を指すこともあります。
「成長」を使った例文
・『子供の成長を見守るのは、親としての楽しみの1つである』
・『子犬のときに拾った犬が、成犬へと成長した』
・『趣味で育て始めた植物がみるみるうちに成長していった』
・『もともと小規模な会社だったが、大企業へと目覚ましい成長を遂げた』
「生長(せいちょう)」の意味とは?
「生長」とは、「草木が生い育つこと」や「人、動物が生まれ育つこと」、「物事が生まれ広がり、大きくなること」を意味する言葉です。
昔は「せいぢょう」とも読まれていました。
「生長」を使った例文
・『この土地は土が良いため、作物の生長に適している』
・『丹精込めて育てた植物が生長する』
・『自宅の苗木の生長を見るたびに、喜びが湧いてくる』
・『今年は稲が順調に生長しているようだ』
「発達(はったつ)」の意味とは?
「発達」とは、「からだや精神などの成長に合わせて、形態や機能もより完全になっていくこと」を意味する言葉です。
また、「機能がより高度に発揮されるようになること」や「規模が次第に大きくなること」という意味も含め、人や生物以外の対象もとることがあります。
「発達」を使った例文
・『子どもの発達に関する勉強をして、子育てに活かす』
・『精神の発達とともに、人には自我が芽生えてくる』
・『からだの発達に悪影響を及ぼすものは、極力遠ざけたい』
・『文明の発達は、人々の暮らしを豊かにしていった』
「成長」と「生長」の違い
「成長」も「生長」もほとんど同義語とみなされていますが、一般的には「成長」という表記が用いられ、「生長」は「生長の家」など固有名詞に含まれている場合にのみ用いられます。
学術用語においては「成長」は動物に、「生長」は植物に用いられています。
「成長」と「発達」の違い
「成長」も「発達」も同じような意味を持ちますが、「発達」はおもに機能面に対する進歩を指すのに対して、「成長」は精神面の進歩や、物理的、数学的観点からの規模の拡大を表すときにも用いられます。
まとめ
・「成長」とは、おもに「人、動物、植物が育って大きくなること」、「物事の規模が拡大、大きくなること」を意味する言葉です。
・「生長」とは、「草木や人、動物が生まれ育つこと」、「物事が生まれ広がり、大きくなること」を意味する言葉です。
・「発達」とは、「からだや精神などが成長にともない、より完全な形態や機能を持つようになること」を意味する言葉です。