世の中には、読み方は全く違っていても似た意味の言葉や、同じ読み方でも全く違う意味の言葉があります。
そのような言葉はたくさんありますが、この記事では、「相違」と「齟齬」と「祖語」の違いを分かりやすく説明していきます。
「相違」とは?
「相違」は「そうい」と読み、たがいに違っていること、一致しないことという意味の言葉です。
違っているものの対象に特に指定はないので汎用性の高い言葉であると言えます。
例えば、相手との気持ちの相違であったり性格の相違であったり、文章同士の内容の相違であったり、理想と現実の相違であったり。
生活上さまざまな場面で現れる「一致しないこと」です。
「相違」の例文
・『裁判で証言した内容に相違ありません』
・『音楽の方向性の相違が解散の理由だ』
「齟齬」とは?
「齟齬」は「そご」と読み、くいちがい、ゆきちがいという意味の言葉です。
「相違」と意味の似た言葉ですが、「齟齬」は一致していないというよりは、「食い違っている」ということに重きを置いている言葉です。
お互い違う意見を言っていて全くかみ合っていない状態のことを言います。
「齟齬」の例文
・『A社とB社の言うことに齟齬があった為契約の内容に問題が生じた』
・『聞いていた契約の内容と契約書に書かれている内容に齟齬がある』
「祖語」とは?
「祖語」は「そご」と読み、同系言語共通の源と仮定される言語という意味です。
イタリア語やフランス語などは「ラテン語」が時代の流れとともに変化してできた言語とされています。
ですから、イタリア語やフランス語などの「祖語」はラテン語であるということです。
人に例えると「祖先」を表すような言葉です。
「祖語」の例文
・『イタリア語やフランス語の祖語はラテン語です』
・『祖語と齟齬は同音異義語です』
「相違」と「齟齬」と「祖語」の違い
「相違」は「一致していない」ことを表す言葉で、さまざまな場面で使える汎用性の高い言葉です。
そして「相違」してしまった結果が良いものであっても悪いものであっても関係ありません。
あくまで「一致していないこと」がポイントです。
「齟齬」は「相違」と意味は似ていますが、一致していないというより「食い違っていること」に重きを置いた言葉です。
そして、食い違っているということは、うまくいっていないということにも繋がります。
「祖語」は「齟齬」と読み方は同じですが意味は違います。
「言語の祖先」を表すような言葉で、同じ系統の言語の元となった言語のことを「祖語」と言います。
まとめ
「相違」と「齟齬」と「祖語」の違いについて述べてきましたが、短くまとめると次のようになります。
「相違」は「一致していない」こと、「齟齬」は「食い違っている」こと、「祖語」は「言語の祖先」のことを表しています。
これらのように、読み方が同じであったり意味が似ていたりする言葉は他にもたくさんあります。
そのような言葉を探してみるのも面白いかもしれません。