この記事では、「戸」と「軒」と「棟」の違いを分かりやすく説明していきます。
「戸」とは?
「戸」というのは、単位のことで、元々中国と日本で使用されていた人間が集まる組織のことを「戸」と呼んでいました。
そこから時代が進むと「戸」は一つの家族が住む住居のことを指すようになり、「一戸建て」や「戸籍」のように家族という人間の集まる組織を意味する言葉に定着したのです。
「軒」とは?
「軒」は、建物自体の数を数える単位で、「戸」と異なるのは、家族が住む場所を扱う言葉ではないことです。
その為他人の家を数える場合、「5軒」住宅が並んでいるとすれば、これは五つの住居が並んでいるとなり、この五つの中に自分の住居が入っていても問題はありません。
よって、「軒」は、建物であると思われる物もしくは移動式のお店など人間が集まる場所であれば、その場所の数を示す言葉になります。
「棟」とは
「棟」は大きい建物のことを意味し「病棟」のように大勢が集まる場所を意味します。
なお、大勢が集まる場所は、別にそこで大勢が暮らしている必要性は無く、一時的に大勢が集まる場所でも「棟」です。
例を挙げれば、コンサート会場の一つのホールを「一棟」と呼ぶのは、コンサートホールが大勢の人が集まる一時的な場所であるが故です。
その上でマンションがまさに、「棟」と呼ぶにふさわしい場所であれは大勢の人が別々の家庭を持って生活している大型の住居なので「棟」です。
「戸」と「軒」と「棟」の違い
「戸」と「軒」と「棟」の違いですが、まず共通部分を述べますとこれらの言葉はすべて単位です。
その上で違いを述べると「戸」は、家庭という物の単位で墨かを表す単位の中で最小であり、「一戸建て」のように一世帯が住む単位が「戸」でこれについては、「軒」と同じで「軒」は単に建物が何個あるかを指すだけの言葉になります。
一方「棟」だけが大勢で済む場所であるという定義になり、「棟」だけが「戸」や「軒」と異なり一つの建物に対してたくさんの人がいることを前提としているのです。
逆を返せば、「戸」や「軒」は大して大勢が集まることができない場所になります。
よって違いは、単位として使用する場合、「棟」だけがものすごくたくさんの人が集まる場所でしかない点です。
まとめ
「戸」と「軒」と「棟」については、「戸」は、住み家を表す単位や人間が集まる場所の単位としては最小の単位です。
「軒」は数が増えれば最小ではなくなりますので住み家や人間が集まる場所の単位としては割と大きいと言えます。
その上で、「棟」は別格でこの単位は、大勢がいること前提でマンションのように一つの集合体に対して大勢が集まることができないと「棟」になりません。
その為、ラーメン屋は「軒」でこれは、家族がラーメン屋さんに住んでいるわけではないので「戸」ではなく「軒」になり、何百人や何千人もの人を一度にお店に入店させてラーメンを提供するお店でない限り、ラーメン屋さんは、「棟」という数え方はしないのです。