「交ざる」と「混ざる」はどちらも「まざる」と読む言葉ですが、細かな意味合いが異なります。
この記事では、「交ざる」と「混ざる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「交ざる」とは?
「交ざる」は「違う性質のものが入り込む」や「異なる種類のものがまじり合う」といった意味を持つ言葉です。
「交」は「人がすねを組んでいる様子」を表現する象形文字が元になった字で、「2つ以上の何かがまじり合う」や「付き合う」などの意味を持っています。
「混ざる」とは?
「混ざる」は「他の性質のものが混ざり合う」や「複数のものが入り混じる」といった意味がある言葉です。
もともと「混」は「流水」を表す「さんずい」と「虫」を表す「昆」の象形文字から誕生した字で、「群れてつどう水」という意味があったことから「違うものがまじる」を示す言葉として使用されるようになったと伝えられています。
「交ざる」と「混ざる」の違い
「交ざる」と「混ざる」は双方とも「異なる性質のものがまざり合う」や「複数のものが入り込む」といった意味を含みますが、詳細な意味合いや使用する状況に違いがあります。
「交ざる」は「まざり合った個体が溶け合わない」という意味が強く、主に「異なる性質を保ったまま入り混じっている状態」を表現する際に用いられます。
一方、「混ざる」は「まざり合った個体が溶け合う」という意味合いが強く、「判別できないほどまざり合う状態」や「混ざり合ったあとに元の状態に戻すことが困難な状態」を表す際に使用されています。
「交ざる」の例文
「交ざる」は、「違う性質を持った複数のものがまざり合う」ことを示す言葉で、特に「まざり合った個体がそれぞれの性質を失わないまま入りまじっている」という意味合いで使用されています。
・『アラフォーになって、髪に白髪が交ざるようになってきた』
・『通っている柔道教室では、高齢者や中年に交ざって若者や子どもも稽古に励んでいる』
・『コットンリネンは綿と麻が交ざっている素材のことで、耐久性や吸湿性に優れている』
・『そのドッグランでは、一匹の野良猫が犬たちに交ざって遊んでいた』
「混ざる」の例文
「混ざる」も「違う性質を持った複数のものがまざり合う」を意味する言葉ですが、「まざり合った個体が判別できないほど溶け合い、元の状態に戻すことが簡単ではない状態」を示す際に用いられています。
・『赤色と黄色の絵具が混ざるとオレンジ色になる』
・『コーヒーとミルクが1対1の割合で混ざったものはカフェオレ、エスプレッソとミルクが1対4の割合で混ざったものはカフェラテと呼ばれている』
・『シャンディガフはビールとジンジャーエールが混ざったカクテルだ』
・『牛乳と卵、ホットケーキミックスが混ざった生地をフライパンで焼いた』
まとめ
「交ざる」と「混ざる」を使い分ける際は、「まざり合った個体が判別できないほど溶け合うかどうか」に着目して判断することがポイントです。
ぜひ参考にして両者の意味合いや使い方を学び、状況に応じて使い分けてみましょう。