物の重さや量、速度といったものをはかる時に使う言葉に「測定」「計測」「計量」というものがあります。
これらの言葉にはどのような違いが隠されているのでしょうか。
この記事では、「測定」と「計測」と「計量」の違いを分かりやすく説明していきます。
「測定」とは?
「測定」とは、はかり定めること、ある量の大きさを装置や器械を用い、ある単位を基準として直接はかること。
また、理論を媒介として間接的に決定することという意味です。
物事の判断基準として、重さや量、速度といったものを装置を使って数値化して調べる必要があります。
その数値化する作業のことを「測定」と言います。
「測定」の例文
・『肥満の程度を判断する為に体重を測定する』
・『どのぐらい牛乳を入れたらいいか決める為に砂糖の量を測定する』
「計測」とは?
「計測」とは、種々の器械を使って長さや重さ、容積などをはかることという意味です。
装置を使ってものをはかるという点では「測定」と同じように扱われますが、「計測」ははかった数値をもとに何かしらの判断を下すという所まで含まれた言葉であるというのが特徴です。
はかって終わるだけではないということです。
「計測」の例文
・『身体計測をしたので自分の体脂肪率がわかった』
・『速度を計測した結果、スピード違反をしていたことが判明した』
「計量」とは?
「計量」とは、長さや重さなど物の量をはかることという意味です。
使われている漢字からもわかるように、物の「量」をはかる時に使われる言葉です。
ちなみに「量」とは、大小の比較対象を持っているもののことを意味している漢字なので、「計量」は大小の比較対象を持ったものをはかるときに使われる言葉だということです。
「計量」の例文
・『砂糖の量を計量スプーンではかった』
・『料理の完成度を上げるならしっかり計量したほうがいい』
「測定」と「計測」と「計量」の違い
「測定」は、重さや量や速度といったものを「はかる」作業そのものを指します。
「計測」は、ものをはかる行為に変わりはないのですが、そこにプラスして、はかった数値結果をもとに「判断を下す」という行為まで含まれてきます。
つまり、「計測」するという作業の中に「測定」するという作業は含まれているわけです。
「計量」は、大小の比較対象を持っているものをはかる時に使われる言葉です。
例えば、ある数値をはかるといつでも同じ数値しか出ないようなものには使われません。
増えたり減ったりするもの対象として使われる言葉です。
まとめ
「測定」と「計測」と「計量」の違いについて述べてきましたが、細かいニュアンスの違いがあることがわかりました。
「測定」は「はかる」行為そのもの、「計測」ははかった数値をもとに「判断する」までを含むもの、「計量」は「量をはかる」ものであることがわかりました。
世の中にはこのような細かな違いがある言葉がたくさんあります。
「測定」「計測」「計量」以外にも、似ているようで違いのある言葉を探してみるのも面白いかもしれません。