皆さんは「乖離」「解離」「剥離」という3つの言葉の読み方や意味をご存知でしょうか?
これらの言葉の意味合いはかなり似ているように感じられるのですが、じっくりと調べていくと、その違いがよく見えてきます。
そこでこの記事では、「乖離」と「解離」と「剥離」の違いを分かりやすく説明していきます。
「乖離」とは?
「乖離」は「かいり」という読み方をし、「離れること」や「離れているさま」という意味を持つ言葉。
本当なら近くなければならないものが、何かしらの理由から期待とは他所に遠さかっている状態であったり、かけ離れているというニュアンスを持っています。
「乖」は「離れる」「反する」という意味を持ち、「離」は「別れる」と意味合いから、「乖離」は単純に離れている状態ではなく、本来1つであるべくものがや関連性のあった物事が離れてしまうことを指しているのです。
この言葉は否定的なニュアンスで使われていることが多いと言ってもいいでしょう。
「乖離」の例文
「乖離」の例文としては、以下のようなものがあります。
・『理性と現実の乖離』
・『互いの見解が大きく乖離している』
「解離」とは?
「解離」も「かいり」という読み方になる言葉で「解き離れること」「解いて離れること」ということを指しています。
また、1つだったものが離れてバラバラなる」という解釈をすることもできます。
医学的な言葉で使われることもある「解離」は、「意識や記憶などの感覚が一時的に失われた状態」を指しています。
この状態にある人は意識・記憶・思考・感情・知覚・行動・身体が分断されている状態と言ってもいいでしょう。
「解離」の例文
・『解離性障害』
・『大動脈解離』
上に挙げた「解離」の例文では医学的な面での用途になっていますが、この時の「解離」は、内膜がさまざまな原因で傷ついてしまい、血液が膜の間に流れ込んでいくことで、内膜・外膜の隙に血液が溜まることを意味しているのです。
「剥離」とは
「はくり」という読み方をする「剥離」は「はがれて離れること」「はぎはなすこと」という解釈になります。
言い換えると「本来ならくっついてはずのものが剥がれてしまったり、剥がして取ること」という意味と言ってもいいでしょう。
「剥離」の例文
・『塗装が剥離する』
・『網膜剥離』
「乖離」と「解離」と「剥離」の違い
ここで、「乖離」「解離」「剥離」の違いを改めて整理をしていきましょう。
と「乖離」は「本来きちんと結合されていないければならない密接なものが離れてしまう」という意味になります。
「解離」も「元々は1つなっているべきものが離れてしまう」ということであり、「剥離」は「本来くっついているべきものが剥がれる」という意味合いになってくるのです。
まとめ
ここまで「乖離」と「解離」と「剥離」の意味や解釈の違いを見てきました。
それぞれの言葉の意味がかなり近いものがあるのですが、微妙な解釈の違いにより、使われるシチュエーションが異なっていることが分かるかと思います。