「歓喜」と「感動」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「歓喜」と「感動」の違い生活・教育

この記事では、「歓喜」「感動」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「歓喜」と「感動」の違い

「歓喜」とは、程度が大きいよろこびのことです。

「感動」とは、ある事柄によって程度がはなはだしく心が動かされることです。

どちらの言葉も心の変化のことを指しているのですが、やや意味合いが違います。

「歓喜」は、うれしく思うことです。

その程度は並ではありません。

「感動」は、心の反応のことです。

よい意味で心が揺さぶられることを意味しています。

その程度は並ではありません。

野球が好きな人は、応援しているチームが優勝するとうれしいことでしょう。

普段の試合で勝利をするよりも優勝したときの方が、喜びの程度が大きいはずです。

思わず「わーっ」と叫びたくなることもあるかもしれません。

このようなうれしさを「歓喜」は指しています。

最下位だった野球チームが、努力の結果優勝できたとき、心を動かされる人は少なくないはずです。

「自分も努力をすれば状況が変わるかもしれない」「前を向いていこう」など、気持ちが動く人もいることでしょう。

このような心の反応のことを「感動」は指しています。


「歓喜」と「感動」の使い方の違い

うれしいことは前者の言葉、強い心の動きには後者の言葉を使用します。

「うれしい」は心で感じることですが、2つの言葉が示しているものは違います。

そして、使い方は同じではなく、どのような心の変化なのかによって使い方が違います。


「歓喜」と「感動」の英語表記の違い

「歓喜」は英語で“joy”“delight”と表現をします。

「感動」は英語で“impressed”と表現をします。

「歓喜」の意味

「歓喜」とは、よろこびの気持ち、うれしい気持ちのことです。

その程度は並ではありません。

興奮するほどの気持ちを指しています。

「歓」はよろこぶという意味、「喜」もよろこぶという意味を持っている漢字で、よろこぶという意味の漢字が2つ重なっていることになります。

このことからも、よろこびが重なっている、つまりはなはだしいことがわかります。

好きな芸能人のことで考えてみます。

この芸能人は、これまでSNSを行っていませんでした。

ファンとしては、SNSに投稿をして欲しいです。

あるとき、この芸能人がSNSに登録をして、コメントや画像などを投稿するようになりました。

このことにファンは大喜びです。

気持ちの高ぶりが非常に大きいです。

このようなさまを意味しています。

今度は好きなお菓子のことで考えてみます。

このお菓子は10年ほど前に売られていて、当時は大好きで毎日のように食べていました。

しかし、いつの間にか販売されなくなってしまい、食べられなくなったことを残念に思っていました。

しかし、販売されなくなっていたお菓子が、最近になって登場したのです。

リニューアルしたのではなく、以前と同じものです。

大好きだったものがまた販売されるようになり、しかも以前とまったく変わっていないので非常によろこびました。

思わず叫びたくなるほどです。

それほどまでに大きなことなのです。

こういったさまを指しています。

「歓喜」の使い方

程度が大きなよろこびやうれしさについて使用をします。

コンビニで買い物をしたら店員さんが親切でうれしかったという程度のうれしさではなく、思わず叫びたくなるようなもっと大きなうれしさのことをいいます。

「歓喜」を使った例文

・『応援していたチームが優勝して歓喜した』
・『ファンから歓喜のコメントが多く寄せられた』
・『誰もが歓喜しました』
・『サプライズの誕生日祝いに歓喜した』

「歓喜」の類語

「狂喜」「驚喜」が類語です。

「狂喜」には、狂いそうなほど異常なよろこぶこという意味があります。

「驚喜」には、思いがけない出来事によろこぶことという意味があります。

「歓喜」の対義語

「悲しい」が対義語です。

「感動」の意味

「感動」とは、ある物事に非常に強く心を動かされることです。

心が動く程度は並ではありません。

また、この心が動くとは、恐怖や不安によるものではなく、よい意味での心の動きです。

映画は、人の心に訴えかけるものが少なくありません。

そういった映画を観ると、思わず涙がでてしまうことがあるでしょう。

そのとき「感動」をしています。

心が動かされて、思わず涙が出てしまったのです。

日常的に自分で作って食べている料理には、あまり心を動かされないかもしれませんが、おいしいと評判の店などで食べると心が動かされることがあります。

本当においしいものを食べると、声が出なくなってしまうことがあります。

それほどまでに、心が大きく動かされたのです。

こういったさまを意味しています。

「感動」の使い方

ものすごく恐ろしいことがあったとき、心が強く動くことがあるでしょうが、このようなことには使用しません。

一般的にはよい意味での心の動きに使用をします。

たとえば、今まで食べたことがないほどのおいしいものを食べたときです。

あまりにもまずくて心が動くことには使用せず、非常においしかったために心が動くことには使用することができます。

その他にも、映画を観たとき、漫画や小説を読んだとき、舞台を観たとき、あこがれだった人にあったときなど、さまざまな場面で心が動くことがあり、さまざまな場面で使用されている言葉です。

感じるものは人それぞれなので、人によって使う場面が異なります。

「感動」を使った例文

・『母親の行動に感動した』
・『本を読んで感動する』
・『感動したと話題になっている映画』
・『あのときの感動が忘れられません』

「感動」の類語

「感銘」「感激」が類語です。

「感銘」とは、心が強く動かされ、そのことが心に深く刻まれることです。

「感激」は、非常に強く心が動かされることで、その様子が外に現れる場合が多くあります。

「感動」の対義語

「無感動」が対義語です。

まとめ

応援しているスポーツチームが優勝したとき、この2つの言葉が使用され、同じ場面で使用されるので、同じことを指しているように感じますが、2つの言葉が持つ意味は異なります。