この記事では、「貶める」と「蔑む」と「陥れる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「貶める」とは?
劣ったものと軽蔑する、見下す、下落させる、成り下がらせてしまうという意味の言葉で、「他人を貶める」であれば軽蔑するという意味、「会社を貶める行為」であれば会社の地位を下げる、軽蔑される存在にしてしまう行為になります。
度合いがひどい場合は「著しく貶める」という表現が使えます。
性質的にいい意味合いで使われることはなく、正しく評価するというよりは更に悪く受け取る言葉で、過去、現在、未来どれも対象になりえます。
貶め合うという言葉では、互いに相手を侮蔑していることを指します。
「蔑む」とは?
他人を自分より能力の劣るものや価値の低いものとみなすこと、見下げるひとや見くだすことを指す言葉で、主に人を対象に使われます。
「会社を蔑む行為」などとはあまり使われず、「営業を蔑む上司」などと行った使い方になります。
「蔑む」の蔑が含まれた「蔑視」という言葉には相手をあなどって見くだすことという意味があります。
蔑むという行為も蔑む側が正当な評価を下していると判断する必要はなく、相手の悪意ある尺度の言動としてみることが出来ます。
「女性蔑視」という言葉で蔑視している側が正しいとは言われないことが一例で、批判や評価などの言葉を使うほうが正当な評価を下していると判断されるでしょう。
「陥れる」とは
相手をだまして苦しい立場に追いやることで、対象は人だけでなく動物や会社、国などまで広がります。
アメリカの地位を危機に陥れるなどの使い方があり、こちらは少なくとも第三者から見た場合は悪意に基づいた行為として判断され、大体のケースで陥れる側は陥れられた側に対して悪意を持って行動しています。
別の意味として、城などをせめて奪い取るという意味や、中へ落としてはいらせるという意味があり、自動販売機にコインを陥れるという使い方もありますが、現在ではあまり使われていないと言えます。
「貶める」と「蔑む」と「陥れる」の違い
「貶める」と「蔑む」はあなどって人を見下すと言った意味合いの言葉で、使用できる範囲が会社や社会的地位などより広いものが「貶める」になっています。
貶めるは言動だけでなく、例えば会社であれば信用を失墜させる不正行為や事故なども結果として貶める行為になります。
「蔑む」はより個人的な範囲で使い、おもに言動を中心として伝える言葉と言えます。
一方、「陥れる」は相手をだまして苦しい立場に追いやるという意味で、対象範囲は広く、より悪意の強い行為で、「貶める」や「蔑む」が意図せぬ思わぬ発言などでも起こりうる可能性があるのに対し、悪意がない場合でも極度の不用心さから始まり、多くのケースで格段に悪意の強さが見られる行動です。
「陥れる」行為は悪意の有無に関わらず第三者から見た場合明らかに批難される対象です。
まとめ
「蔑む」と「貶める」は意味合いが近い言葉ですが、より対象と結果が大きなものが「貶める」、悪意を持っているケースが多く人を騙す行為が「陥れる」となっており、どれもトータルとして良い意味では使われません。