「口述」と「口頭」と「口答」の違いとは?分かりやすく解釈

「口述」と「口頭」と「口答」の違い生活・教育

この記事では、口で述べるという意味合いの「口述」と後述と同じ意味合いと口先という意味を持つ「口頭」と口で答えることの「口答」の違いを分かりやすく説明していきます。

「口述」とは?

口頭で陳述すること、言葉で述べることでを指します。

述べるという言葉は、言葉を連ねて言い表すという意味合いになっています。

本の朗読は口述に当たり、その本の著作者は口述権を所有しており、公式な朗読会では著作者の許諾を得て行う必要があります。

口述は書くことではありませんが、口述筆記という言葉があり、しゃべった内容を書くこととなり、会議などを筆記するだけでなく、本のスタイルとしても存在しています。

口述試験は口で答えるタイプの試験となっており、回答速度や態度などから人間性を測る面接に近い部分もありますが、出題に対して答えることがメインとなります。

口述は英語でoralと表記します。


「口頭」とは?

文書でなく、直接、口で述べることで口述とほぼ同じ意味の言葉ですが、くちさきや唇の位置を指す使い方もあります。

口頭審理、口頭弁論、口頭意見陳述など裁判・審判関係の用語では口述ではなく口頭を使うケースが多くなっています。

口から言葉を伝えるという意味合いで口頭で伝えるという言い方をするケースがある点も口述と違う点と言えます。

口頭は英語ではoralと表記し口述と同じ言葉になっています。

オーラルケアという言葉は歯や口の中をケアするという意味合いになり、述べるというニュアンスより口頭の持つくちさきという意味のほうが近くなっていると言えます。


「口答」とは

口で答えることで、質問に対して答えることが基本となっています。

テレビ番組の早押しクイズは基本的に口答となっています。

こうとうと読む場合とくちごたえと読む場合があり、くちごたえは目上の人に言い返すという意味合いになります。

小学校では口答で問題を説かせて覚えさせるという目的の元、口答問題集というものも作られています。

口答は字に書いて答える方式の筆答と比べ他人に回答が聞こえてしまうという特徴があるため、間違えた場合でも別の人のヒントになりうるという点でも早押しクイズに向いているスタイルと言えます。

「口述」と「口頭」と「口答」の違い

口述と口頭はほぼ同じ意味を持っている言葉で、口で発生して述べるという言葉ですが、法律関係の言葉では同じ意味であれば口頭の方が多く用いられています。

本の朗読も口述にあたります。

英語ではともにoralです。

「口答」は口で答えることで質問に対する回答が基本で、早押しクイズの回答が一般的に口答です。

あまり長く述べるほどではないというところが口述との違いと言えるでしょう。

こちらも英語ではoralです。

まとめ

「口述」「口頭」「口答」は英語ではすべてoralとなるなどそれぞれ近い意味を持っていますが、口述は口述筆記の本に向けた長い言葉を述べることがあり、口頭は法律関係で多く使われている面と、口先という意味があり、口答はくちごたえという使い方があるなど微妙に異なる役割があります。