この記事では、「深慮遠謀」と「深謀遠慮」の違いを分かりやすく説明していきます。
「深慮遠謀」とは?
「深慮遠謀」は、中国の四字熟語で、遠謀という部分が先を見通すという意味で先を見通すために深く物事を考えるというのがこの言葉の意味です。
ちなみにこの言葉を考えた人物は中国の古来の政治家さんで軍隊の動かし方に関しての考え方の一つとして定評したのがこの言葉で先を見通して行動しようということを提唱したのがこの言葉になります。
「深謀遠慮」とは?
「深謀遠慮」は中国の言葉なんですが、実は四字熟語でもなんでもなく、単なる、「深慮遠謀」のことです。
これは、四字熟語として伝わったのが、「深慮遠謀」で「深謀遠慮」は、実のところ同じ意味を持つ単語が組み合わさってるだけで日本側が四字熟語を理解せず漢字を四つ組み合わせただけです。
なのでこの言葉は四字熟語ではありません。
「深慮遠謀」と「深謀遠慮」の違い
両者の違いは、四字熟語であるかどうかで「深慮遠謀」は、遠謀が遠くのことを見通すで、深慮が深い考えになるので別々の意味になりますが、「深謀遠慮」は、深謀と遠慮が同じ意味なので四字熟語ではありません。
「深慮遠謀」の例文
・『深慮遠謀は、簡単に言えば用意周到である』
この例は、「深慮遠謀」という言葉の意味は日本では用意周到という意味であるという例です。
用意周到は、準備を怠らないことを意味し、「深慮遠謀」の場合は、深く物事を考えて用意することなので戦争においては、勝つためにどうするかを準備するということになります。
「深謀遠慮」の例文
・『深謀遠慮は、2つの熟語が同じ意味なので四字熟語ではない』
この例は、「深謀遠慮」という言葉は、実は四字熟語ではないという例です。
なぜなら、深謀と遠慮は実は同じ意味で遠くを見通すことを意味するため、単なる二字熟語です。
よってこの言葉は、日本側が間違って解釈をして生み出した言葉で意味は、「深慮遠謀」と同じなんですが、間違って翻訳された言葉だと認識するとよいでしょう。
まとめ
「深慮遠謀」については、遠くを見通すために深く考慮するという意味なので別々の熟語が接合することで四字熟語となっていますのでこちらが中国の文献が記す本当の四つの漢字の意味です。
逆に、「深謀遠慮」は、中国の文献を解釈するうえで間違って解釈をしてしまっているとみてよく、なぜなら、この言葉、別に四字熟語ではなく、かつ両方の言葉の意味は実は同じで深く考えることという意味しかないです。
ただ、これはあくまで中国ではなので、日本の場合、深謀と遠慮は別の意味で結局のところ、「深慮遠謀」と同じ意味になるという解釈なので、両者には実は違いは無いというのが結論になります。
ただ、中国からの解釈をきちんとしている側は、「深慮遠謀」でこちらは完全なる四字熟語で、「深謀遠慮」は、日本版「深慮遠謀」だと考えると一応両者の違いを理解できます。