この記事では、「目論見」【もくろみ】と「企み」【たくらみ】の違いや意味、使い方、例文を分かりやすく説明していきます。
「目論見」とは?
実行する前に、どのようなことをすればどういう結果になるか自分なりに情報から考えて、想像していい成果につなげられるよう論を立てることを「目論見」【もくろみ】と言います。
この「目論見」に書かれている情報は、様々な内容の中でも特に重要なものを取り上げて、目を通すことが大切です。
投資の世界では商品やサービスを購入するときは絶対に交付される「目論見書」を発行していますが、企業の実績やファンドの目的、発行者の名前、資本構成、財務諸表などが分かりやすくまとまっており、投資のリスク、手数料、手続きの方法なども書かれているものもあります。
目で見たその情報から正当な論を立てて公開するという意味で使われているのが「目論見」の意味でもあり、その計画が外れてしまったときは「自分の目論見が外れる」と使われています。
「企み」とは?
物事を実行するとき、自分が得になるよう計画を立てて、作戦を練るという意味がある「企み」【たくらみ】は、利益を独り占めにするため謀略を立てたり、策略を練ることを指す言葉です。
よくない計画を立てて、自分だけが得するため人を蹴落とす作戦を立てた後、陰謀で陥れる方向に向かわせるのも「企み」になります。
罠をかけて悪だくみしたり、よくない計画を立てて仕事相手をはめて失職させるなどして企業の印象を悪くし、築き上げてきた信用を奪い取ったり、業績を傾けさせて潰すことが目的です。
「目論見」と「企み」の違い
「目論見」と「企み」の違いを、分かりやすく解説します。
これから取り掛かろうとしている仕事はどのようにすればより問題なく取り掛かれて、進めていけるか計画することを「目論見」と言い、実行するための計画を考えて進めるという意味があります。
一方の「企み」は、自分のいいようにしたいと思うその考えや行為を指す言葉であり、問題なく事を進めるときに使われている言葉であり、相手にとっては困った状態になっても、自分だけがいい結果になるよう計画して実行してしまうさまを言い表すわけです。
「目論見」の例文
・『それなりの目論見を立てて実行することが大切だ』
実行に移す前には、無駄な時間や能力を使って失敗しないためにも、それなりの計画を立てて、実行に移すことが大切です。
・『自分が考えていた目論見が見事に外れてしまったことに心底悔しがる』
考えていた「目論見」の内容が、見事に自分の考えていた理想と違っていたことに衝撃を受けて、ひどく動揺してしまうことがあります。
「企み」の例文
・『相手企業の企みにまんまとはまり、売り上げ金を持ち逃げされてしまう』
売り上げ金を持ち逃げするため、相手企業が前々から計画していたことを実行して蹴落とします。
・『双子の妹の企みに気が付かなかった姉は婚約者を奪われてしまった』
妹が双子の姉を陥れるため密かに蹴落とす企みを計画し、婚約者の心を奪い取ってしまったのでした。
まとめ
どちらも自分なりに後のことを考えて計画することを指しますが、「目論見」は主に企業や投資などで計画を立てて情報を公開し、実行するときに使われている言葉であり、「企み」は相手を陥れるため悪い計画を立てるという意味の違いがあります。