世の中には「義を貫く人」がいますが、このような人は「義理堅い人」として信頼されるタイプの人物です。
このような人たちを指す言葉として「律儀」「実直」「素直」などの言葉が思い浮かんでくるのではないでしょうか?
そこでこの記事では、「律儀」と「実直」と「素直」の違いを分かりやすく説明していきます。
「律儀」とは?
「律儀」は「りちぎ」という読み方をする言葉で、「義理堅いこと」や「実直なこと」という意味があります。
何事においても、人を裏切ることをしない約束したことをひたすらに守るような人を指して使われています。
「律儀」の例文
・『彼は律儀な人だ』
・『彼女は律儀な性格』
「律儀」の例文を見ると、その人の真面目で誠実な性格が表れている印象を受けます。
「実直」とは?
「実直」は「じっちょく」という読み方をします。
言葉の意味は「誠実で正直なこと」ということを指しているのですが、「実直」になる「実」は「真実」でも使われており、「本当にこと」「真実」という入アンスを持っています。
また、「直」は「直立」や「直進」など「まっすぐで曲がっていない状態」を指していることから、「実」「直」の2つの文字が組み合わさることで「人がどんなふうに見ていようとも真面目な姿勢を貫いていく」とう解釈ができるわけです。
他人の視線だけでなく、自分が逆境のある状態であって、誠実に取り組む姿勢が感じられます。
「実直」の例文
・『実直な性格』
・『実直に取り組む』
「実直」の例文を挙げてみましたが、この言葉も「律儀」と同様に人のまっすぐな姿勢が伝わってきます。
「素直」とは
「素直(すなお)」は「考え方や態度、あるいは行動がまっすぐなこと」「ひがんだ面が見られず、人に逆らわないこと」「心が純真な状態である」というような意味を持っています。
「素直」の例文
「素直」の例文は以下の通りです。
・『素直なれない』
・『素直で誰からでも好かれている』
「律儀」と「実直」と「素直」の違い
ここで「律儀」と「実直」と「素直」の違いを考えてみることにしましょう。
「律儀」とは「義理堅いこと」を意味する言葉であり、「誠実であると同時に礼儀もしっかりと重んじている姿勢」を持つ言葉と言ってもいいでしょう。
他人から助けてもらったり、励ましてくれた時に、そそのことに対してきちんとお返しをすることを忘れない性格の人を「律儀」と言うことができます。
また、「実直」も「律儀」に似た意味合いを持っている言葉なので、用途もほとんど同じと言って過言ではありません。
受けた義理を必ず返す時に使われる言葉が「律儀」ですが「実直」は、1つの物事に一心不乱に打ち込むような場面でも使われます。
「素直」は「純粋でまっすぐな姿勢」であることが伺えますが、その一方で義理堅いというより、「自分の思ったことを脚色せずにストレートに表現する」という意味合いが強くなってきます。
まとめ
「律儀」と「実直」と「素直」の意味や違いを解説してきましたが、これらの言葉も近い意味を持ちつつも、微妙に異なる解釈があることも理解しておくと便利です。