この記事では、「大義」と「大義名分」の違いを分かりやすく説明していきます。
「大義」とは?
大義とは、たいぎという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、数量や規模等が大きいや重要であるといった意味の大の漢字に、人が行うべき正しい筋道とか私欲を捨てて公共のために行う事等の意味がある義の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ大義は、人として守り行うべき道義を表すのです。
「大義」の言葉の使い方
大義は、人として進むべき正しき道といった意味に使われる言葉となっています。
人が持つ道徳観を表現する言葉として、使用されているのです。
他にも何らかの重要な行動を起こす際に、根拠となる意義という意味としても使われています。
そのためこの言葉は、大義がある、とか逆に、大義がない、といった表現で使用される事も少なくありません。
「大義名分」とは?
大義名分は、たいぎめいぶんという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、人が行うべき正しき道といった意味を持っている大義の文字に、身分や立場に応じる形で守らなければならない道義上の分限といった意味を有する名分の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から大義名分は、人として守るべき道義とか節度を示すのです。
「大義名分」の言葉の使い方
大義名分は、重要な行動における根拠になり得る正しい理由、という意味に用いられる言葉となっています。
その行動を正当化出来る様な根拠を示す言葉であるため、大義名分がある、大義名分がない、という風に表現されたりするのです。
或いは、人としてだけでなく臣下として、守るべき道義や節度といった意味を持つ言葉としても、この大義名分は使用されています。
「大義」と「大義名分」の違い
大義と大義名分の文字表記を並べて比較すれば直ぐに、名分という漢字が付くか付かないかの違いがある事に気付く事が可能です。
逆に言えば、大義という言葉は完璧に共通している上に、行動の根拠になる理由といった意味も共通しているので、混同してしまう恐れが十分にある言葉同士と言えます。
とはいえ名分の文字のある無しという違いがある事で、表す意味合いのニュアンスにも違いがあるので、そこを踏まえる事が大事です。
まず大義は、より単純に行動を行う上での大切な意義という意味を表現します。
一方の大義名分は、人としてだけでなく臣下という立場等も加味して、行動を行う意義があるといった意味を示すのです。
まとめ
2つの言葉はどちらも、大義という同じ漢字が使用されており、重要な行動を行う意義といった同じ意味を有しています。
ですが名分という言葉が付くか付かないかという違いがある事で、示す意味のニュアンスにも相違点が生まれているのです。
ちなみに大義は、人としてその行動を実行する道義という意味に使用されています。
対する大義名分は人に加えてその人物の立場等にも後押しされ、その行動を行う道義がある、という意味に用いられているのです。
なので大義よりも大義名分の方が、行動を起こすべき意義や根拠が強いと言えます。