この記事では、「訴求」と「提案」と「アピール」の違いを分かりやすく説明していきます。
「訴求」とは?
宣伝や広告などで、消費者が買いたくなるようになるよう訴えかけることで、「訴求ターゲット」、「訴求対象」などの言葉があり、訴求するのは商品の販売や企画を行う側となります。
対象が消費者ではないことから、会議で訴求するという使い方はなく、会議では他の社員に対して商品の訴求ポイントを提案するという使い方になります。
訴求力という使い方もあり、大まかにいえば高い方が魅力的です。
ただし初心者には訴求力が高いもののヘビーユーザーには訴求力が低いなど、消費者を区分した場合には訴求するものが変わってくるため、あらゆる対象に対して訴求できるものもありますが、ピンポイントに訴求できるものなどものによって異なります。
英語ではアピール、Appealです。
「提案」とは?
議案や考えを提出することや提出されたその案を指す言葉で、提案することは商品だけに限らず、今後の目的やアイデアなど多岐にわたります。
「市民からの提案」「優れた提案」「意外な角度からの提案」などの使い方があり、何かをよくする目的で出されるものではありますが、労働条件の改善など、提案される側を必ずしも直接良くするために提案するとは限らないため(トータルで見ればよくなるケースはあります)、提案する側は提案される側に厳しい条件を突きつけるケースもあり得ます。
英語で提案はsuggestionです。
提案力という言葉があり、問題発見力、解決力、わかりやすく伝える力などを総合した意味合いになります。
「アピール」とは
強く心に訴えること、胸を打つこと、印象に残そうとする発言を指す言葉で、面接や、販売を中心に見られます。
「自己アピール」、「このメーカーであることをアピールするエンブレムとデザイン」のような使い方をするなど、比較的広く使われる言葉です。
現在の使われ方では胸を打つというほどの強さまでは含まれていないケースが多く、複数のアピールしたいところの紹介を前提とする「アピールポイント」のような言葉もあります。
また、審判への要請をアピールというスポーツ用語もあります。
「訴求」と「提案」と「アピール」の違い
「訴求」と「アピール」は英語では同じ言葉で、訴えかけるという意味での使い方も近い言葉ですが、「訴求」のほうが販売者や生産者から消費者に向けた言葉として使われるケースが多く、社内文書などで使われる事が多く、直接消費者に「訴求」という言葉は見せないことが多くなります。
対して日本でのアピールの使われ方は使用範囲がより広く、消費者が読む文書でもアピールという言葉は訴求よりは使われます。
提案は議案や考えを提出することとなっており、双方が良くなる提案ももちろんありますが、相手が損をし自分をよくするために提案することもありえる点が訴求やアピールとは違う点です。
まとめ
「訴求」と「提案」と「アピール」は相手に訴えかけるという大枠は一緒の言葉ですが、内容の方向だけでなく、伝える側の立場、伝えられる側の立場で使い分けができるようになっています。