「取消」と「解除」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「取消」と「解除」の違い生活・教育

この記事では、「取消」「解除」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「取消」と「解除」の違い

「取消」「解除」はどちらも「約束・契約・申込みなどによって生じた拘束から解放すること」を意味していますが、「取消」の言葉は「一度はした契約・約束・申込み・言動などを無かったことにする」「一応は成立した契約を無効にすること」を意味しています。

「取消」に対して「解除」という表現は、「それまでは有効なものとして成立していた契約を無効にすること」「それまで設定していた内容(武装・制裁など有効になっていたもの)を無効にすること」を意味しているという違いを指摘できます。


「取消」と「解除」の使い方の違い

「取消」「解除」の使い方の違いは、「取消」「一応は成立した契約を取りやめること・一度した意思表示を取り下げること」を意味して使われますが、「解除」のほうは「それまでは完全に成立していた契約を無効にすること・それまで有効だったものや設定を無効にすること」を意味して使われる違いがあります。

例えば、「契約の取消をした」という表現は「契約の解除をした」と比べると、「契約そのものが有効になる前に取りやめること」を含意している使い方の違いを指摘できます。


「取消」と「解除」の英語表記の違い

「取消」を英語で表記すると以下のようになります。

“cancel”“cancellation”(取り消す・キャンセルすること・取消) “retraction”(発言や記事などを取り下げる・取消) 「取消」に対して「解除」という言葉を英語で表記すると以下のようになります。

“terminate”“termination”(契約をやめること・有効だったものを解除すること・解除) “cancel”“cancellation”(取り消す・キャンセルすること・解除) このように、「取消」の英語表記は“cancel”などであり、「解除」の英語表記は“terminate”などであるという違いがあります。

「取消」の意味

「取消(とりけし)」という言葉は、「一応は成立した契約を無効にすること・一度した申込みを取りやめること」を意味しています。

「取消」の表現には、「一度はした意思表示・選択などを取りやめること(取り下げること)」といった意味合いもあります。

「取消」の使い方

「取消」という言葉は、「一応は(とりあえずは)成立した契約を無効にすること・契約が有効になる前に申し込みを取り下げること」「一度した意思表示を取り下げること」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「ヨガスクールへの申し込みの取消をしました」「いったん発言したら、できるだけその発言の取消はしないようにしています」などの文章で使うことができます。

「取消」を使った例文

・『納得することができない地方裁判所の判決の取消を求めて、新たな訴訟が提訴されました』
・『取り消したい考えがあるのであれば、できるだけ早い段階で取消を申し出たほうが良いでしょう』
・『私が会議で行った非常識な発言の取消をお願いしても良いでしょうか?』
・『他人を侮辱したり中傷したりする発言をしてしまうと、その取消はなかなかできないものです』
・『本当に契約の取消をしたいのであれば、契約の申し出から10日以内に取消の申請を行ってください』

「取消」の類語

「取消」の類語には、「取りやめ・キャンセル・解約・撤回」などがあります。

「取消」の言葉は、「一度した約束などを取りやめること・契約や申込みをキャンセルすること」「一応成立した契約を解約すること・一度した発言などを撤回すること」を意味しています。

それらの意味から、「取消」と類似した意味を持つ類語として、「取りやめ・キャンセル・解約・撤回」を指摘することができます。

「取消」の対義語

「取消」の国語辞典などに掲載されている対義語はありませんが、その意味から「維持・承認」などがあります。

「取消」の言葉は、「一応成立した契約や約束などを維持(承認)することなく無効にすること」を示唆しています。

そのことから、「取消」と反対の意味を持つ言葉として、「維持・承認」を考えることができます。

「解除」の意味

「解除(かいじょ)」とは、「それまでは成立していた契約・約束・申込みなどを無効にすること」を意味している言葉です。

「解除」の言葉には、「それまで設定していた内容を無効にすること」「それまで行っていた武装・制裁・規制などを取りやめること」といった意味合いもあります。

「解除」の使い方

「解除」の使い方は、「それまで有効だった契約などを無効にする場合」「それまでの設定・制裁・武装などを無効にする場合」に使うという使い方になります。

例えば、「契約解除のためには条件があります」「交通事故による道路規制を解除しました」といった文章で使用することができます。

「解除」を使った例文

・『契約を解除するためには、違約金を支払う必要があります』
・『市場の規制を解除することを目的とした法案が出されました』
・『武装解除が実現するまでは、紛争が再発する危険性があります』
・『交通規制が解除されたので、車の流れがスムーズになりました』
・『独裁国家は核査察の見返りとして、経済制裁の解除を求めてきました』

「解除」の類語

「解除」の類語には、「解消・解約・解放・自由化・取消」などがあります。

「解消・解約」とは「それまでの約束・関係などを無かったことにすること」「解放・自由化」とは「それまでの制限・規制などを無効にして自由にすること」「取消」「いったん成立した契約・言動などを取り下げて無効にすること」を意味している言葉です。

これらの意味から、「解除」と類似した意味を持つ類語として、「解消・解約・解放・自由化・取消」を挙げられます。

「解除」の対義語

「解除」の国語辞典などに掲載される対義語はありませんが、解除の意味からその対義語として「制限・規制・維持・拘束」などがあります。

「解除」とは、「それまでの制限・規制・拘束などを無効にして解放(自由化)すること」「それまで有効だった契約などを維持せずに無効にすること」を意味しています。

それらの意味から、「解除」と反対の意味を持つ対義語として、「制限・規制・維持・拘束」を想定することができます。

まとめ

「取消」「解除」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「取消」「解除」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。