この記事では、「つみれ」と「肉団子」と「つくね」の違いを分かりやすく説明していきます。
「つみれ」とは?
「つみれ」とは、魚のすり身やひき肉で作った種をスプーンなどですくって一口大にした団子です。
主に汁物、おでん、鍋物などに用いられます。
「つみれ」は「摘み入れ」【つみいれ】が転じたものです。
種を一口大ずつ摘み取りながら鍋に入れることから、そのような名前で呼ばれるようになりました。
一般的な「つみれ」は、青魚、畜肉などを細かくつぶしてから片栗粉や卵を加えて種をまとめ、だしや煮汁の入った鍋に少しずつすくい入れて煮てからいただきます。
種には、くさみ消しのショウガやねぎ、刻んだ野菜を加えることもあります。
魚のすり身で作られることが多いため、魚で作った団子が「つみれ」と誤解されやすいのですが、鶏肉、豚肉などで作った種も、摘み入れて鍋に入れれば当然「つみれ」となります。
「肉団子」とは?
「肉団子」【にくだんご】とは、ひき肉につなぎを加えて作った種を一口大に丸めたものです。
「ミートボール」ともいいます。
「肉団子」は種に加える材料や味付けに応用がきき、世界中でさまざまな調理法がなされています。
英語表記の“meatball”は「球状の肉」を意味し、一つずつボールのようにまん丸に成形してあるところが特徴です。
一般的な「肉団子」は、ひき肉に刻んだタマネギやつなぎの卵、パン粉などを加え、よくこねてから手で丸めて団子状にし、焼く、煮る、揚げるなどの加熱調理に用いられます。
日本ではトマトソースやデミグラスソースで煮込んだもの、甘酢あんをからめた中華風の「タンツーロウワン」などがおなじみです。
「つくね」とは
「つくね」とは、ひき肉や魚のすり身で作った種を成形した食べ物です。
串に刺して焼いたり、煮物や鍋に入れたりする調理に用いられます。
「つくね」という名前は、「こねて丸める」という意味の「捏ねる」【つくねる】に由来しています。
ひき肉や魚のすり身に卵、山芋、かたくり粉などを入れてこね、食べやすい大きさに丸めて作ることから「捏ね」、「つくね」と呼ばれるようになりました。
団子上に丸めるほか、串焼きにする時は棒状に成形することもあります。
また、種には風味や食感のアクセントをつけるため、大葉や軟骨など刻んだ具を混ぜることが多くなっています。
串に刺して焼き鳥のメニューとして扱われることが多く、鶏肉で作られたものが「つくね」と思われがちです。
しかし、種を捏ねて作ったものは鶏肉以外でも「つくね」にあたります。
「つみれ」と「肉団子」と「つくね」の違い
「つみれ」「肉団子」「つくね」は、ひき肉などにつなぎを入れて種を作り、食べやすい大きさに成形した料理です。
「肉団子」は、畜肉で作った種を団子状に丸めて作ります。
一方「つみれ」と「つくね」は、畜肉以外に魚のすり身を使うところが「肉団子」と異なります。
「つみれ」と「つくね」の違いは調理法にあり、それは名前を見ることで理解することができます。
「つみれ」は、種を一口分ずつすくって鍋に「摘み入れる」ことからその名が付けられており、「つくね」という呼び方は種を「捏ねる」(こねて成型する)に由来しています。
「つみれ」は汁物やなべ物の名脇役として、「つくね」は串焼き、「肉団子」は洋風の味付けをしたミートボールや中華風の甘酢あんで味付けをした調理が親しまれています。
まとめ
「つみれ」「肉団子」「つくね」は違いがわかりにくく、特に「つみれ」と「つくね」は名前も似ていて混同しがちです。
「つみれ」と「つくね」は作り方に違いがあることを覚えておきましょう。