この記事では、「休刊」と「廃刊」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
休刊と廃刊の違い
「休刊」とは、新聞や雑誌など定期的に刊行されているものが、発行を休むことです。
「廃刊」とは、新聞や雑誌など定期的に刊行されているものが、発行を廃止することです。
「休刊」は休むことなので、発行が再開される可能性がありますが、「廃刊」は廃止なので今後発売されることは滅多にありません。
休むと廃止の違いがある言葉です。
休むと廃止は意味が違います。
休むは活動を中断することです。
中断とは、一続きのものが途切れることを意味します。
途切れてしまっても、その後に続く可能性はあります。
廃止はやめて行わないことです。
今後行うことはありません。
休刊と廃刊の使い方の違い
どちらも、新聞や雑誌など定期的に刊行されているものに使用をします。
新聞は毎日発行されており、雑誌は月に1回、あるいは隔月や年4回など発行されています。
小説や実用書などの書籍は毎月、あるいは隔月などで発行されているものではないので、「休刊」「廃止」という言葉は使用しません。
新聞や雑誌などの発行を休むことには「休刊」、発行を廃止することには「廃刊」を使用します。
休む場合と廃止する場合で使いわけられています。
休刊と廃刊の英語表記の違い
「休刊」は英語で“Suspension of publication”と表現をし、動詞の休刊するだと“suspend publication”と表現をします。
「廃刊」は英語で“discontinuance of publication”と表現をし、動詞の廃刊するだと“be discontinued ”と表現をします。
休刊の意味
「休刊」とは、新聞や雑誌など定期的に刊行されていたものが、発行を休むことです。
刊行とは、書籍などを印刷して世に出すことを意味します。
定期的に刊行されているものは、定期刊行物と呼ばれています。
定期刊行物は、新聞の場合は毎日、雑誌の場合は毎月決まった日にちや曜日、隔月、年に4回などの間隔で発行されています。
今月は発行するけれど、来月と再来月は発行しない、その次は発行しようなど、不規則に発行されるものではありません。
定期的に刊行されていたものが、途中で一時的に発行をやめることが「休刊」です。
休むとは、活動を中止することで、中止の場合は一時的な意味を含んでいるので「休刊」は一時的なことが少なくありません。
しかし、「休刊」とはいっても「廃刊」同然になってしまうこともあるようです。
休刊の使い方
定期的に刊行されていたものが、一時的に刊行をやめるときに使用されます。
「○○誌は休刊です」のような使い方をします。
定期的に刊行されているものにだけに使用をし、定期的ではない小説や実用書などの書籍には使用しません。
休刊を使った例文
・『楽しみにしている雑誌が休刊で残念だ』
・『休刊を検討する』
・『明日は新聞の休刊日です』
・『そういえば、今日は新聞は休刊日だった』
・『休刊していた雑誌が再開された』
休刊の類語
「中断」が類語です。
一続きになっていたものが途切れる意味があります。
休刊の対義語
「再刊」が対義語です。
休刊していた雑誌や新聞などが、再び刊行されることです。
廃刊の意味
「廃刊」は、新聞や雑誌など定期的に刊行されていたものが、発行を廃止ことです。
廃止には、やめて行わないという意味があります。
一度「廃刊」になった新聞や雑誌は、可能性はゼロではありませんが、再び発行されることは多くはありません。
雑誌の売れ行きは落ちているようで、「廃刊」を余儀なくされることが少なくないようです。
何十年と刊行され続けてきた雑誌が「廃刊」する例もあります。
廃刊の使い方
新聞や雑誌など定期的に刊行されているものに使用をします。
一時的に発行しないのではなく、今後ずっと発行する予定がない場合に「廃刊」といいます。
「廃刊」になると今後に再び発行される可能性は低いですが、再び発行される可能性が全くないのではありません。
おそらく再び発行されることはないだろうという場合に使用されています。
定期的な発行ではない小説や実用書などの書籍には使用しません。
廃刊を使った例文
・『売れ行き不調のため雑誌が廃刊された』
・『好きだった雑誌が廃刊になり残念だ』
・『わずか1年で廃刊となった』
・『廃刊の決断をする』
・『廃刊をお知らせする』
廃刊の類語
「絶版」が類語です。
一度発行した書籍の版を廃棄して、再び発行しないことを意味します。
定期的な発行ではない書籍に使用する言葉で、定期刊行物に使用する「廃刊」とはやや意味が異なります。
廃刊の対義語
「再刊」が対義語です。
一度廃刊になった新聞や雑誌などが、再び刊行される意味があります。
まとめ
2つの言葉は、どちらも定期刊行物についての意味があります。
違いは休むことなのか廃止することなのかという点です。