この記事では、「空き家」と「空室」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「空き家」と「空室」の違い
「空き家」とは、人が住んでいない家のことです。
「空室」とは、人が使っていない部屋、人が住んでいない部屋のことです。
どちらの言葉にも、からという意味を持つ「空」という漢字が使用されており、人がいないという意味があります。
しかし、2つの言葉が同じことを指しているのではありません。
違いは、どこに人がいないのかということです。
「空き家」は家に人がいないことです。
留守をしていていないことではなく、住んでいなくていないことを指しています。
道を歩いていて、「空き家」という張り紙がされている家を見たことがあるでしょう。
その家には、人が住んでいません。
家丸ごと1つが空いている意味です。
「空室」は部屋に人がいないことです。
賃貸物件や持ち家マンションの場合は、3DKの家の1つの部屋という意味ではなく、ある一室に人が住んでいなくて空いているという意味になり、ホテルなどの場合は、ある部屋が使われていなくて空いているという意味になります。
「空き家」と「空室」の使い方の違い
家に人が住んでいなくて空いていることについて「空き家」を使用します。
家1つが空いているという意味で、家の中のある1つの部屋を使っていないという意味ではありません。
人が使っていない部屋、人が住んでいない部屋につて「空室」を使用します。
人が使っていない部屋の意味では、ホテルや旅館などの宿泊施設などのことで使われ、人が住んでいない部屋の意味では、アパートやマンションなどのことで使われます。
「空き家」と「空室」の英語表記の違い
「空き家」は英語で“unoccupied house”や“empty house”と表現をします。
「空室」は英語で“unoccupied room”や“empty room”と表現をします。
「空き家」の意味
「空き家」とは、人が住んでいない家のことです。
長期間の旅行をすると、長期間家には人が住んでいないことになりますが、このことは「空き家」とはいいません。
「空き家」とは、その家の持ち主がいなくて人が住んでいないことです。
不動産屋などが所有しているかもしれませんが、そのような持ち主ではなく、家の名義人がいない意味です。
家に人が住んでいると、汚れが付着する、ものを落とすなどして傷がつくなどし、傷んできます。
では、人が住んでいなかったら傷まないのかというとそうではありません。
人が住んでいない家も傷んでしまい、「空き家」の状態が長く、定期的に手入れをしていない場合は、雨漏り、ガラス割れ、フローリングの傷みなどが出てきます。
なぜ人が使っていないにもかかわらず傷んでしまうかというと、風通しがない、カビやダニの繁殖、ネズミや猫など野生動物の被害などの影響です。
「空き家」は不動産屋や物件情報サイトなどで探すことができます。
広い土地がある地域では、「空き家」と農地をセットで売りに出していることがあります。
また、「空き家」の中には、築年数が古く、傷みがややみられるものもありますが、リフォーム済みで売りに出されていることもあります。
「空き家」の使い方
持ち主がいなくて人が住んでいない家のことを指して使用します。
買い物や旅行などで出かけていて人がいない家のことではありません。
「空き家」を使った例文
・『田舎暮らしをするために空き家を購入する』
・『よい空き家がないか探している』
・『空き家を改装して店舗にする』
・『古いけれど住み心地がよさそうな空き家』
・『格安の空き家を見つけた』
「空き家」の類語
「空屋」が類語です。
人が住んでいない家のことです。
「屋」という漢字には、いえ、すまいという意味があります。
「空き家」の対義語
「人が住んでいる家」が対義語です。
「空室」の意味
「空室」とは、ホテルや旅館などで人が使っていない部屋、アパートやマンションなどで人が住んでいない部屋のことです。
ホテルの予約サイトを開くと、「空室」という標示されていることがあります。
これは、予約が入っていない、部屋が空いているという意味です。
誰も使っていない部屋のことを指しています。
アパートやマンションなどのことでは、3DKの部屋のうち1つが使われていないという意味ではなく、3DKだったらその3DKの空間に人が住んでいないという意味になります。
一室空いているということです。
また、「空室」は戸建て住宅の1つの部屋が空いているという意味ではありません。
息子が一部屋使っていたけれど、家を出て行って今は誰も使っていないといったことを指しているのではないです。
ホテルや旅館などの場合は、定期的に清掃がされているため、長く人が使っていなくても部屋が傷んでしまうことは少ないのですが、アパートやマンションの一室の場合は、長く人が住んでいないと部屋が傷んでしまうことがあります。
また、賃貸物件で「空室」状態が長く続くと、大家の収入が減る可能性があります。
そのため、リフォームをする、ペット可にする、シェアルーム可にするなどの「空室対策」というものが行われています。
「空室」の使い方
持ち主のいない部屋、利用者のいない部屋のことを指して使用をします。
ホテルや旅館などの宿泊施設の部屋、アパートやマンションなどの一室のこと指しており、戸建て住宅のある部屋のことではありません。
「空室」を使った例文
・『空室ありの看板を見つけた』
・『空室がなかったため、ホテルの予約ができなかった』
・『空室ばかりのアパート』
・『空室が売りに出されている』
・『ホテル予約サイトで空室を確認する』
「空室」の類語
「空き部屋」が類語です。
使っていない部屋、旅館などの使われていない部屋のことです。
「空室」の対義語
「使われている部屋」「人が住んでいる部屋」が対義語です。
まとめ
人が住んでいないという意味を持つ2つの言葉ですが、どこに住んでいないのかという点で意味が違います。
「空き家」は家、「空室」は部屋に住んでいないことです。