「オペラ」と「オペレッタ」と「ミュージカル」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「オペラ」と「オペレッタ」と「ミュージカル」の違いとは?専門用語・業界用語

この記事では、「オペラ」「オペレッタ」「ミュージカル」の違いを分かりやすく説明していきます。

「オペラ」とは?

「オペラ」は、16世紀にイタリアで生まれたものが始まりとされています。

舞台上で演者が演技を行うもの(舞台芸術)で、下記のような特徴があります。

・歌によって進行する部分が多い(セリフによる進行の割合は作品によって異なる。)

・マイクなどの電子機器を使わない(演者は生の声で歌い、楽器にもマイクや電子楽器などは用いない。)

・クラシックの楽曲を用いる

日本では「歌劇」と呼ばれることもあります。

また、オペラには複数の種類(オペラ・セリア、オペラ・ブッファ、ヴェリズモ・オペラ、オペレッタ、)があり、その生まれた時期や国によって特徴が異なります。


「オペレッタ」とは?

「オペレッタ」とは、オペラの一種類で、19世紀にフランスなどで流行したものが始まりとされています。

貴族の娯楽として生まれたオペラを、大衆で楽しめる娯楽としてエンターテインメント性の高いものとして広まったものです。

オペレッタは、オペラとしての特徴に加え、下記のような特徴があります。

・オペラの中でも比較的、セリフによって進行する割合が多い
・踊りのシーンが多い
・喜劇(ハッピーエンドやコミカルな話)が多い
日本では「喜歌劇」「軽歌劇」とも呼ばれます。

オペレッタがオペラの一種類であることや、明確な線引きがないため、上記の特徴に一致する作品であっても「オペラ」と表記されるケースもあります。

オペレッタの代表的な作品には、「こうもり(ヨハン・シュトラウス作曲)」「天国と地獄(オッフェンバック作曲)」「チャルダッシュの女王(カールマン作曲)」などが挙げられます。


「ミュージカル」とは

「ミュージカル」とは、オペレッタを元に発展した舞台芸術です。

20世紀にオペレッタがアメリカのニューオリンズに持ち込まれ、ショーとして広まったものから始まり、アメリカのニューヨーク、イギリスのロンドンを拠点に発展していきました。

下記のような特徴があります。

・マイク、スピーカーなどのPA機器やシンセサイザー、エレキギターなどの電子楽器が用いられる(舞台の規模や設備によっては、楽曲の演奏を人が行わず、カラオケなどが用いられることもある)
・ロック、ポピュラー、ジャズなど幅広いジャンルの楽曲が用いられる
ミュージカルは、マイク、幅広い楽曲を利用することにより、歌唱法、ダンスについても非常に多様化し、発展・変化を重ねてきています。

日本でも見ることのできる代表的なミュージカルとしては、「CATS」「オペラ座の怪人」「ライオンキング」などが挙げられます。

「オペラ」と「オペレッタ」と「ミュージカル」の違い

それぞれ、下記のような違いがあります。

「オペラ」:オペラは16世紀にイタリアで生まれた、クラシックの楽曲を用いて、主に歌によって進行を行う舞台芸術
「オペレッタ」:19世紀にフランスなどで流行した、オペラの一種。

エンターテインメント性の高い、踊りやセリフの割合が多く、ハッピーエンドでコミカルな話が多い。

「ミュージカル」:20世紀にPA機器、電子楽器を用い、多様な楽曲、ダンスを用いた舞台芸術。

まとめ

オペラ、オペレッタ、ミュージカルはそれぞれ、歴史や発展した場所によって使い分けられています。

現在もミュージカルは変化を続けており、種類・スタイルは多様化し続けています。

時代とともに、今後ミュージカルの線引き等も変わっていくかもしれません。