この記事では、インドの都市である「デリー」と「ニューデリー」の違いについて紹介します。
デリーとは?
デリーはインドの北西部にある都市で、ガンジス川の支流であるヤムナ川河岸にあります。
インドの政治や経済、文化の中心地となっており、南アジアを代表する世界都市です。
ニューデリーとオールドデリー、デリー軍事区の3つで構成されていて、中央政府直轄地域でもあります。
デリーは8世紀以降、諸王朝の首都でしたが、17世紀のムガール帝国時代に第5代皇帝のシャー・ジャハーンが首都と定めたことで大きく発展しました。
それが現在のオールドデリーで、1931年に首都としてニューデリーが建設されたことでオールドデリーと呼ばれるようになりました。
歴史的な建造物が多く、ジャーマー・マスジドやレッド・フォートなどがあります。
ジャーマー・マスジドは、インドでは最大規模を誇るモスクで、中庭では25,000人もの人が礼拝を行うことができます。
シャー・ジャハーンによって建設されました。
レッド・フォートは赤い城という意味で、建材に赤砂岩が使われています。
シャー・ジャハーンが自信の居城として建設したものですが、赤い城の建造物群の一つとしてユネスコの世界遺産にも登録されています。
ニューデリーとは?
ニューデリーはインドの首都として知られ、デリー地区の南部に位置しています。
アジア有数の大都市で、連邦議会議事堂や諸官庁、大使館などが置かれています。
イギリス領インド帝国時代にはコルタカという都市に首都が置かれていましたが、ニューデリーがオールドデリーの南に建設され首都となったのです。
ニューデリーの街は整然とした街路網が形成されていて、緑地などもあります。
行政機関が集中しており、高僧ビルが建ち並ぶなど近代的な雰囲気の都市です。
ホテルなどの宿泊施設も多数あり、国際外交が行われる都市としても知られています。
デリー大学やジャワハルラル・ネルー大学などもあります。
どちらもインドの名門大学として知られており、多くの研究者を輩出してきました。
デリーとニューデリーの違い
ニューデリーはデリーの一部の地域のことをいうので、全く違う都市というわけではありません。
インドの首都はデリーと認識している人も多いですが、インド政府はニューデリーを首都と定めています。
ニューデリーには行政機関が集中しており、政治や経済の中心地です。
また、デリーにはニューデリー以外にもオールドデリーと呼ばれる地域があり、歴史的な建造物や遺構などが多数残されています。
ユネスコの世界遺産に登録された建造物もあります。
ニューデリーが近代的な街なのに対して、オールドデリーは庶民的で歴史を感じられるエリアです。
まとめ
デリーはインドの都市で、その一部の地域がニューデリーです。
デリーにはニューデリー以外にオールドデリーと呼ばれる地域もあります。
また、インドの首都はデリーではなくニューデリーです。