この記事では、「失言」と「暴言」と「放言」の違いを分かりやすく説明していきます。
「失言」とは?
失言の意味は、その場や相手に対して言うべきことではないことを、意図せずうっかり言ってしまうことです。
言うべきではないことと言うのは、本人や相手や周りの人間が少なからずその発言について違和感を覚えたり、傷ついたり、気分を害してしまうような内容です。
また、場所において不適切な場合もあります。
完全にビジネスの場において、個人的すぎる内容を切り出したり、相手にとっては別の場面ならその話をしたいがその場面で話すことに抵抗があったりする場合もあります。
つまり、失言する本人が言ってはいけない内容だと強く自覚することが足りない場合に、ついうっかり出てしまうことが多いです。
または、その場では本人は気付かずに後で失言であることを指摘される場合にも使うことができます。
さらに言うと、本人はそうは思っていない場合であっても相手や周りの状況から見てふさわしくない場合にも失言という言葉を当てはめることもできます。
「暴言」とは?
暴言の意味は、相手の心を傷つけるような無礼で乱暴な言葉です。
こちらは他を傷つける意図があります。
または乱暴な言葉ではなくても、相手を侮辱したりする言葉にも暴言を当てはめることができます。
例えば、“あなたはとても背が低いですね”などという言葉です。
もちろん、背が低いということ自体に悪い意味はありません。
例えば2m近い身長の方に比べれば、ほとんどの方は背が低いですし、自分の身長を気に入っている人もいます。
暴言に当たるかは侮辱が含まれるかというところや、受け取り側によってですが、傷ついた時点で言葉の暴力性はあると判断できます。
「放言」とは?
放言の意味は、周りにいる人間や相手に対してその発言の影響に関しての考えずに、思ったままを口に出すことです。
無責任に勝手な事をいうことです。
放言は、本質的には正しい事を言ってはいるものの、言い方が配慮に欠け不快に感じたり、余計な一言があったりして印象が悪い場合にも使うことができます。
あまり聞きなれない言葉ですが、放言の使い方としては名詞で“政治家の放言”と使ったり、“放言する”と活用したりします。
“放言を吐く”とは言いません。
「失言」と「暴言」と「放言」の違い
こちらの言葉は、すべて相手に不快な思いをさせる言葉として使われますが、違いはその不快な言葉をいう人間の意識にあります。
まず故意に相手が傷つくように言葉を選んでいるものが「暴言」に当たります。
こちらの言葉が一番悪意があります。
次に「放言」ですが相手の気持ちなどを考慮する気がなく発言している言葉です。
故意ではなくとも、配慮がなく人として人として当然持つべき思いやりがないので、悪意が多少あると言えます。
「失言」は意識が低いものの、相手を思っての事を言ったつもりが逆に失言になってしまった場合などもあるので、悪意とまではいえません。
基本的に、うっかり言ってしまうものなので配慮する気持ちは持ちつつも失敗してしまうというものです。
まとめ
今回は3つの意味が似ている言葉を調べました。
共通する意味は、相手を不快にさせる言ってはいけない言葉を言ってしまうこと、またはその言葉、というものです。
それらの言葉を発言する当事者の意識しているレベル、またはその発言に対する責任感の違いによって、これらの言葉を使い分けることができ、より明確に表現できるようになります。