「市民」と「住民」と「国民」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「市民」と「住民」と「国民」の違いとは?専門用語・業界用語

日本人であり、日本に住んでいれば「市民」「住民」であり、「国民」でもあります。

しかし、外国籍を持っていて日本に住んでいる人々はどのような呼ばれ方になるのでしょうか。

その土地の「市民」「住民」「国民」と呼ばれる条件があるはずです。

この記事では、「市民」「住民」「国民」の違いを分かりやすく説明していきます。

「市民」とは?

「市民」とは、その市に住んでいる人のことです。

または、国政に参加する権利、資格をもつ自立した個人のことを意味します。

外国人も入ります。

しかし、市の条例によっては市に住まなくても「市民」に該当する場合があります。

例えば、防犯の条例では、市内に住んでいなくても市内の学校や会社に通学、通勤していたり、滞在していたりする人も該当します。


「市民」の例文

「市民」という言葉は街中で目にすることが多いでしょう。

・『私は市民プールに毎週行っています。』

市民であれば、安く公共施設を使えるので、充実した時間を過ごせます。

・『私はもっと市民の声を聞いてほしいと願っています。』

市にとっては積極的に市民の声を取り入れて、より良い方向にしていき、市民を増やしていくことが重要です。


「住民」とは?

住民とはその土地に住んでいる人のことです。

地方自治法では、市町村に住んでいれば、その市町村の「住民」であり、さらに包括している都道府県の「住民」とします。

住民基本台帳法では、外国人も「住民」と定められていて、児童給付金の受け取りなど、「住民」としてできることもありますが、外国人が選挙に参加する権利は認められていません。

「住民」の例文

「住民」は市だけではなく、都道府県も含むので規模が大きくなります。

・『就職するために住民票を提出しなければなりません。』

住民票とは、氏名、性別、住所などを記載した帳票です。

大事な場面で提出しに行くことになります。

・『北海道は住民に愛されているランキングで1位を取りました。』

北海道は、多くの住民が住んでいて心地よく、愛着を感じる場所であることが分かりました。

「国民」とは?

「国民」とは、国家を構成する成員、またはその国の国籍をもつ人々のことです。

外国籍を有している人は「国民」とは言いません。

日本に住まなくても、日本国籍があれば「国民」ということになりますが、日本に住んでいないと選挙への参加はできません。

国家の統治の主体として国政に参加する地位にある人のことは公民と言います。

「国民」の例文

「国民」は日本というとても大きな規模になります。

・『オリンピックで国民は盛り上がりました。』

熱狂する試合があると、日本中で応援し一丸となれます。

・『私は国民健康保険に入ります。』

国民健康保険に入れば、けがや病気で経済的に大変になったときにお互いに助け合えます。

・『私は国民の休日が増えてとても嬉しく思います。』

国民の休日とは祝日という意味です。

学校が休みになり、会社も休みになることが多く、国民ではない外国人でも日本の学校や会社に所属していれば、もちろん同じように休めます。

「市民」と「住民」と「国民」の違い

「市民」「住民」は、住んでいることが条件で、外国人を含むことが多いですが、「国民」は住んでいることは重視しておらず、外国人を含みません。

また、「市民」は市まで、「住民」は県まで、「国民」は国までの範囲になります。

まとめ

日本に長く住んでいる外国人の方はどのような権利があるのか迷うことが多いでしょう。

三つの言葉の違いを理解できれば、自分にはどんな権利があるのか分かりやすくなります。

まだまだ選挙などできないことは多いですが、日本に住んでいればどんな国籍でも安心して暮らせるように、法で守られています。

「市民」「住民」「国民」の権利を全て得るには、住んでいることが重要になります。

引っ越した際には市役所への手続きを忘れないようにしましょう。