出世を目標に仕事を頑張る方は多く、誰かが「昇進」した「昇格」したという話題に敏感な方もいます。
しかし社内で誰かが「昇進」したと聞いても、「昇格」「昇任」したという話を聞かず、疑問に思う方もいるものです。
この記事では、「昇進」と「昇格」と「昇任」の違いを分かりやすく説明していきます。
「昇進」とは?
「昇進」は職務内で地位が向上することを指します。
主任から係長に出世したり、平社員からプロジェクトのチームリーダーに選ばれたなど、社内で役職や肩書が与えられたり、上のポストにつく事が「昇進」したと言われます。
一般企業に勤めていて出世を目標にしている場合、この「昇進」を目指しているのと同義です。
主任から係長、課長、部長と、「昇進」するごとに肩書も変わります。
会社ではなく店に勤めている場合でも、副店長になったり店長になるのは「昇進」です。
「昇格」とは?
「昇格」は等級が上がることを指す言葉です。
漢字検定や英語検定など資格が認められた時だけでなく、社内評価における等級が上がった時にも「昇格」という言葉が使われます。
会社が職務等級制度や職能資格制度と言ったシステムを採用しておらず、公務員でもない場合、社員に等級を付けることがないため「昇格」もないという企業も少なからずあります。
また「昇格」は「昇進」や「昇任」の条件になっていることも多いですが、そう言った地位や役職の向上を伴わない「昇格」も多いです。
「昇任」とは?
「昇任」も役職や地位、官位が向上することを指す言葉です。
「昇進」と基本的には同じですが、「昇任」は主に公務員が出世した場合に使われる言葉で、一般企業で使われることはありません。
役場の職員が係長になったり、警察官が巡査から巡査部長になったり、自衛隊員が曹長から准尉になるなどは全部「昇任」です。
公務員の役職や官位が変化する場合、それは上からの任命によるものなので、「昇進」ではなく「昇任」という言葉が使われます。
「昇進」と「昇格」と「昇任」の違い
「昇進」と「昇格」と「昇任」の違いは、勤めている組織と制度によって生まれる違いです。
職業を問わず公務員なら、役職が上がることは「昇任」であり、一般企業なら「昇進」になります。
公務員が「昇進」することも、一般企業の社員が「昇任」することもありません。
組織内での役職ではなく、等級が上がる場合は「昇格」になります。
公務員でも一般企業に勤めていても、制度次第で「昇格」する機会はありますが、従業員に等級を定めないため「昇格」の機会が一切ない企業も珍しくありません。
まとめ
「昇進」と「昇任」は勤め先が公務員かどうか、「昇格」は勤め先に等級制があるかどうかで、受けられる可能性があるかが変わります。
功績の問題ではなく制度や経営母体の問題なので、勤め先次第ではどう頑張っても「昇格」も「昇任」もできませんが、気に病む必要はないでしょう。