この記事では、「少ない」と「少し」と「小さい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「少ない」とは?
数量的に小さいことを指します。
「財布の残りが少ない」「メニューが少ない」など大まかに言えば比較対象があるものを指して少ないということが出来、数量化できる概念であれば「残り時間が少ない」と「明るさが少ない」いうような体積のないものでも少ないという言葉を使うことが出来ます。
反対語は多いとなっていて、「少ない」と付く言葉はスムーズに「多い」という言葉にすることが出来て意味を逆転させられます。
「少し」とは?
やはり数量的に小さいことを指しますが、言葉としての使いみちがかなり広くなっており、「少し左側」「少し量が多い」など量を指定するときにも使える言葉となっています。
また、「少し難しい」など程度を表す使い方もあります。
量が少しという使い方であれば「財布の残りが少ししかない」となり、「夏休みまであと少し」などはややポジティブな意味合いを含ませることも出来ます。
「少し」の具体的な数量は決められておらず、比較対象などと判断して少しという言葉を使うケースが多くなっています。
「小さい」とは?
ものの大きさ・体積や容積が少ししか占めていないことを指しており、重さに関してはあまり関係がなく、小さいのに重い、小さくて軽いという言い方があります。
お金を指す場合もあり、「額面の小さいお金」という言い回しでは、比較対象がない場合では硬貨の額面などがイメージされます。
「豆のような小さいもの」などサイズが小さいものの表現で使われるのが中心で、こちらは実際に小さいものを比喩表現に使うこともあります。
気が小さいという言葉は小さな事を気にするさまや度量の小ささを指している言葉です。
「少ない」と「少し」と「小さい」の違い
「少ない」と「少し」が数量をメインに使う言葉なのに対して、「小さい」は面積や体積を持つものを指すケースが多くなっています。
これらの言葉は基本的にどれも比較対象がありますが、「手と比較して小さいコイン」というように、「小さい」は体積さえあれば比較対象になりますが、「先月に比べて売上が少ない」「アイスの残りが少し」と、「少ない」と「少し」は比較対象が同じものである場合に使うことが多くなります。
なお、「少し」は言葉として使いやすく、「少し前に進んで」などの指示にも使え、小さい範囲や程度をあらわす場合にも使えます。
少ないと少しと小さいに関しては数量や見た目においての使い方の明らかな差はありません。
まとめ
「少ない」と「少し」と「小さい」は数値化した対象が小さい、少ない場合を指し、少しの対義語は「多い」、小さいの対義語は「大きい」となります。
言葉の用途としては「少し」が広くなっており「少し古い」「少し昔の話」など時間を対象にした使い方も出来ます。
「残りが時間が少ない」は「残り時間が少し」とも言いかえられるところからも少しの使える範囲の広さがわかるでしょう。
「小さい」は体積か面積のあるものを例えることがメインの用途です。