この記事では、「せめてもの救い」【せめてものすくい】と「不幸中」【ふこうちゅう】の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「せめてもの救い」とは?意味
問題が起きたとき、ひとつでも救われるようなことがあったとき感謝する気持ちを込めて使うのが「せめてもの救い」【せめてものすくい】です。
事故が起きたとき車は大破してもう乗れなくなり、大怪我を負っても命だけはあったので良かったという状況で使うわけです。
また、家が洪水に遭って1階が浸水したとしても、2階はまったく濡れずに使えるだけ良かったと悪い状況の中にもまだやり直せることがあるので前向きな気持ちで生きられるでしょう。
「不幸中」とは?意味
一般的に「不幸中の幸い」【ふこうちゅうのさいわい】と使い、不幸の中にもわずかながら救われることがあると思う気持ちを表します。
完璧に救いようがない状況ではなく、ひどい状況の中に一筋の光が差し込んでいるからこそ、そこから幸運となるよう頑張って生きていこうという意味が含まれているわけです。
事故に遭ったときや、重大な問題が起きても大丈夫なので、落ち込まないようにと相手を勇気付ける言葉となります。
「せめてもの救い」と「不幸中」の違い
何人も乗ったバスが土砂崩れに巻き込まれて多くの人が亡くなった中、怪我もなく生還できた人がいるというだけで「せめてもの救いだ」と言います。
一人も助からないだろうと思っていたのに、一人でも生きていたとき絶望しなくて良かったと事故に遭っても無事であった状況で使う言葉です。
もう一方の「不幸中」は、不幸と感じる出来事が起きてもまだ望みがあって良かったという状況を表します。
事故だけでなく、日々の生活の中で不幸だと感じる出来事が起きたとき、それでも幸せだと思うなら「不幸中の幸いだ」と前向きに受け止められるのです。
「せめてもの救い」の例文
・『車の事故で大怪我をしたとき、顔だけは無事であったのがせめてもの救いだ』
・『地震で家は倒壊したが、車だけは無事であったのがせめてもの救いだ』
「不幸中」の例文
・『学生時代から嫌っていた人と会わずにすんだのが不幸中の幸いだ』
・『電車の中にバッグを忘れたが、財布は持っていたことが不幸中の幸いだ』
まとめ
どちらも悪いことが起きたとき、救いがあるだけ良かったと感じる言葉をご紹介しました。
使うときは、事故が起きたときか、日々の暮らしの中で不幸なことが起きたときか使うタイミングを考えてみるといいでしょう。