物を見る時に使う言葉「視線」と物事を考える時に使う言葉「視点」逆に使ったり、使い分けは可能でしょうか。
この記事では、「視線」と「視点」の違いを分かりやすく説明していきます。
「視線」とは?
「視線」とは単純にその人物が見ている方向を指します。
また比喩的表現すれば他人がある人を見る様を指すと言っていいでしょう。
基本的には「視線」は感じると言い回しをされる事が多く、何かを見る為にする行為だと言えます。
「視点」とは?
「視点」とは主に二つの使われ方があると言っていいでしょう。
一つは「視線」の集まる先・場所を現す時に使う言葉としてです。
しかし日常ではもう一つの使われ方の方がポピュラーだと言っていいでしょう。
それはいわゆる「観点」の意味合いを持っての使われ方です。
ある点に着目し、そこから物事を見たり考えたりする時に使われます。
「視線」と「視点」の違い
「視線」と「視点」の違いを、分かりやすく解説します。
この両者は似た言葉に捉えがちですが、元々の線と点の関係同様に大きく違いがあると言えるでしょう。
「視線」は単純に物事を見る様、行為を表していると言えます。
一方の「視点」は「視線」の集まる先を指すとは別に観点の意味合いでも使われます。
「視線」の例文
・『鋭い「視線に捕らわれ」彼女は蛇に睨まれたカエルのように身動きできなくなってしまった』
・『燃えるような熱いライバルの「視線を感じて」早くも主人公は本大会への想いを連ねるのでした』
「視線に捕らわれる」は実社会では対人恐怖症や社会不安障害などややマイナスの意味を持ちます。
一方で「視線を感じる」は前後の文章の文意によって良くも悪くも意味が取れる言葉です。
他者目線を表現する時にもよく使われ「熱視線」は注目を良い意味で集めている時に使われる言葉「冷たい視線」「冷ややかな視線」として使われる時は他者を蔑んだ言葉になりました。
「視点」の例文
・『恐竜がなぜ滅んでしまったのか「視点」を変えながら考察する』
・『お客様の「視点」にたって気持ちの良いサービスを提供します』
例文の前者は観点と言い替える事ができるでしょう。
異なった観点に立って考える術の表現をした言い回しになります。
後者は立場として言い替える事が可能な文章になりました。
「視点」は「視線」の注がれる場所を表現する文よりも観点・立場を意味する言葉として使われる場合、汎用性が高く使われてきました。
また外来語の「ポイント」と置き換える事もできるでしょう。
まとめ
「視線」は物事を見る事を指しており、方向性をつけたものだと言えます。
「視線の先」や「視線の途中・途上」はそれを明確に表現したものだと言えるでしょう。
「視点」には主に二つの意味がありました。
まず「視線の先」にあるものが「視点」と呼ぶ場合です。
もう一つ汎用的に使われているのは「観点」に言い替える事ができる意味合いでしょう。
特定のある面から観察・考察している表現、また時として立場や物へのスタンスを表す言葉としても使われます。