物や道具を使い続けていると、どうしても欠けたり壊れたりしてしまうでしょう。
しかしそれに対処するにしても、「修繕」と「修理」と「補修」で、どのように手を加えるかという内容に差があり、どれをするべきかも違ってくるものです。
この記事では、「修繕」と「修理」と「補修」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修繕」とは?
「修繕」とは見た目の悪くなったものを繕い、元の形に直すことです。
なので壊れていない物に対しても「修繕」することがあります。
直す対象が道具としての機能や役目を失っているかどうかに左右されず、劣化している見た目を直すことが「修繕」です。
また故障を起こす原因には調査や対処をせず、故障した部品のみを交換することも「修繕」と呼びます。
「修繕」で機能が改善されることもありますが、見た目を元に戻すことを第一にした直し方をするのが「修繕」だと覚えておきましょう。
「修理」とは?
「修理」は壊れて機能が低下したり、本来の用途に使えなくなった物に対して、再び機能するように直す事を指します。
見た目を優先する「修繕」に対し、機能を優先した直し方が「修理」と言えるでしょう。
「修理」が必要な状況はどこかしらが壊れているものなので、どこも壊れていない物に対して「修理」をすることはありません。
また機械類においては、故障した部品のみを交換することは「修理」とは言わず、故障した原因に対しても調査と対処を行い、再発する可能性をなくすことまで含めて「修理」と呼びます。
「補修」とは?
「補修」は物が壊れてしまう前に、壊れやすい部分や弱っている部分を補い、強化することで壊れにくくする事です。
また建造物に対しては、新築同然のように直す「修繕」に対して、実用上問題のない程度にまで簡易的に直すことを「補修」と呼びます。
建造物以外でも、簡単な「修繕」が「補修」と呼ばれている事も少なくありません。
本格的に直す「修理」や「修繕」と比べて、予防や応急処置のような、比較的軽く行う対処法として扱われている事が多いです。
「修繕」と「修理」と「補修」の違い
特定の物に対して、まず壊れたり劣化する前に手を打つ方法が「補修」です。
その物に機能の低下や見た目が悪くなった場合、見た目を取り繕うための直し方が「修繕」、機能を戻しまた問題なく使えるようにすることが「修理」になります。
窓を例に挙げると、かからなくなった鍵を取り替えることが「修理」、ガラスに付いた傷を消すことが「修繕」、ガラスに傷がつかないよう保護フィルムを貼ることが「補修」です。
まとめ
「修繕」や「修理」や「補修」は、どれを業者に依頼するかによって、直した後の結果や料金が変わってくることも多いです。
物を大切に使っていくなら、「修繕」と「修理」と「補修」の違いを把握し、本当に必要な手段はどれなのかを考えて、どの方法を選ぶか決めるべきでしょう。