この記事では、「形態的」と「機能的」の違いを分かりやすく説明していきます。
「形態的」とは?
「形態的(けいたいてき)」とは、「見た目のかたちについて言及する時に使われる言葉」です。
「形態的」の言葉は、「形態という名詞」と「的という接尾辞」が組み合わされてつくられている言葉です。
「形態」という名詞は、「生物の器官や製品・衣服、機械のメカニズムなどを外から見た場合のかたちや様子・様態」といった意味を持っています。
「的」という接尾辞は、「そのことについて・その面(部分)について」の意味を加える働きをするもので、「名詞+的」で形容動詞を構成することができます。
「機能的」とは?
「機能的(きのうてき)」とは、「そのものの働き・役割について言及する場合に使われる表現」です。
「機能的」というのは、「そのモノや生体(器官)、人物などが何をすることができるのか、どんな用途に役立てることができるのか」を意味している言葉なのです。
また「機能的」は形容動詞としての用法もあり、「このボールペンはインクが最後までつきやすいので機能的です」のように、「優れた機能・作用・働きを持っていること」を表すことができます。
「機能的」の言い方は、「機能という名詞」と「的という接尾辞」を組み合わせて使われているものです。
「機能」という名詞は、「ある製品・人物・生物の器官などがすることができる働き」のことを示しています。
「機能的」の「的」という接尾辞は、「機能する性質やスペックを持っていること」を意味する役割を果たしています。
「形態的」と「機能的」の違い
「形態的」と「機能的」の違いを、分かりやすく解説します。
「形態的」という言葉は、「生物・機械などの見た目のかたちや外見の様態がどうなっているのか?」という側面に意味の重点が置かれています。
それに対して、「機能的」という言い方は、「見た目がどうなっているかではなくて、その対象となっているモノ(製品・衣服)・生物の器官などがどれくらい特定の用途の役に立つのか?」という部分に意味の重点が置かれている違いを挙げることができます。
そのため、「形態的に美しい」という表現はできますが、「機能的に美しい」という表現は通常できません。
また「その道具は機能的である」は「機能が優れている」の意味ですが、「その道具は形態的である」という使い方はできないのです。
「形態的」の例文
・『三葉虫は現代の美的センスからすると形態的には美しくありませんが、太古の地球環境に適応していました』
・『このスマホは形態的に美しいデザインを追求したのですが、スペックが悪かったので売れませんでした』
「機能的」の例文
・『この四駆の自動車は、雪が積んだ道やアイスバーンでも走りやすいので寒冷地では機能的です』
・『生物は機能的にその時代の環境や競争に適応していなければ、自己遺伝子を保存しつづけることはできません』
まとめ
「形態的」と「機能的」の違いを説明して例文を挙げましたがいかがでしたか?「形態的」と「機能的」の違いを詳細にリサーチしたい場合は、この記事を参考にしてみてください。